6369.2024年10月20日(日) 和歌山2区で世襲候補者同士の争い

 来週の今日は、総選挙の投開票日である。メディアの報道を見ていると裏金問題の影響で、当の自民党候補者が党から公認されない絶好のチャンスに、各野党が共闘することなく、それぞればらばらに対抗馬を立候補させて、票が分散して反って元自民候補者を優位に立たせているケースもある。

 注目を浴びている選挙区のひとつに、和歌山2区の裏金議員の二階俊博・自民党元幹事長が引退する地盤を世襲する自民党公認の三男伸康氏と、裏金で自民党から離党勧告を受け、参議院から鞍替えする参議院自民党幹事長だった世耕弘成氏の争いが目につく。これは、裏金問題関係の有無ばかりでなく、ともに長きに亘る世襲議員同士の戦いだからである。今裏金問題が騒がれ世襲議員問題は影を潜めているが、いずれ結論を出すべき問題だと思う。二階伸康氏は、父俊博氏が40余年に亘って衆議院議員として活動した盤石の基盤を引き継いだものである。一方の世耕弘成にしても、自身2001年以来参議院議員として活動しているが、祖父、叔父ともに大臣を務めたほどの大物衆議院議員だった。お互いに政治家の家系に育った。当然立候補前から譲り受けた支援者や地盤があり、国会議員になる道は開かれていた。この世襲候補者同士が、対立して競い合い勝敗を分けるという意味で外から見れば興味津々であるが、いずれ世襲議員問題の解決のためにも、非世襲候補者と対等に戦う場を作って見せて欲しいものである。

 ついては、昨日の朝日朝刊に興味深い記事が掲載されていた。「歴代首相、評価するのは?」と題して、誰でもが知っている著名な歴代20人の首相の番付が載っていた。興味深いのは、1位に田中角栄がリストアップされたことである。まさに日本列島改造論を打ち出し、新幹線や高速道路網で全国を結び付け、併せて日中国交正常化を実現させた実行力がロッキード事件で起訴までされながらも高く評価された功罪半ばの首相だった。2位小泉純一郎はその分かり易い言葉「自民党をぶっ壊す」や、北朝鮮拉致被害者を連れて帰った実行力が評価された。3位の伊藤博文も明治以降の日本政治史上に残る初代首相だった。原敬(8位)、高橋是清(13位)、犬養毅(14位)、大隈重信(20位)らはそれぞれ当時国内政治で腕を揮ったが、志半ばで倒れた人が多い。11位の野田佳彦と12位の菅直人の高評価の功績がよく分からない。「評価が低い歴代首相」ランキングのワースト3は、1位安倍晋三、2位森喜朗、3位東条英機だったが、戦犯東条が1位であるべきだと思う。

 さて、相変わらずパレスチナ・ガザ地区ではイスラエル軍による激しい空爆が続いているが、昨日のガザ地区北部ベイトラヒヤの住宅街へ向けた空爆で、住民73人が死亡、数十人が負傷した。16日にハマスのシンワル最高指導者が殺害されたばかりだが、ハマス壊滅と人質全員解放まで徹底攻撃を継続するとのイスラエルの強気な姿勢には変化は見られず救いようがない。このシンワル最高指導者の死に対して、バイデン大統領は何とも理解出来ないステートメントを発表した。「シンワル氏の死は、イスラエル、アメリカ、世界にとって良い日だ」と歓迎したという。高齢のバイデン大統領もついに認知症を発症した感じである。こんな感覚では戦争は当分終わらないだろう。

2024年10月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com