昨日開催された東京都議会本会議で、客からの理不尽な要求や暴言などを受けるカスタマーハラスメント(カスハラ)の防止をめざす東京都条例が可決、成立した。来年4月から施行されるが、全国で初めてのケースである。
カスハラは、昨年世田谷区役所内で目撃したことがある。私自身長年営業活動に携わっていたこともあり、カスハラを何度か対応し処理したことがある。これはタカリであり、恐喝のようなものである。この条例には罰則は盛り込まれてはいないようだが、条例施行により客商売に関わっている営業マンは、気分的にホッとされるのではないだろうかと都の思い切った決断を評価したいと思う。
ついては、私自身現在その逆のケースに往生している。三井住友カード㈱の「VISAカード」の不能と不始末によって大分不都合と迷惑を被っているのだ。これに対して同社社長、及び総務部長に宛てて、再三抗議と事情説明の書状を書留で送って誠実な返答を待っていたが、会社側から何らの回答も説明もない不誠実な対応をされている。知らん顔で無視されている状態である。まるで「VISAカード」から愚弄されているような気分である。これが自社発行のクレジット・カードによって、会員に迷惑をかけた会社が取る態度だろうか。財閥系の名門大手の看板を提げている企業の対応としては、非常識であるし不誠実極まりない。せめて会社としての考えなりを理不尽な扱いをされた私に誠実に知らせるべきではないだろうか。
私が不快感を抱いているのは、会社から理不尽な要求や暴言を受けたわけではないが、会員だった私のカードが使用出来ない不都合や、年会費11,000円だけは一方的に銀行口座から引き落とされた詐欺行為まがいを被ったことにつき、回答を求めたことを無視しているからである。30年間加入していたにも拘わらずメリットより、デメリットの方が遥かに多かった。カードは利用できず、年会費だけは奪い取るという強圧的で傲慢な詐欺行為に対して、会社は事情説明の回答をする義務が当然あると思う。近日東京都の担当部署にこのケースについて問い合わせてみようと考えている。カード会社なんて資産のないような企業は、簡単に会社を畳めるので、客に無礼な行為をしたり、人を騙すことに無神経なのだろうか。
さて、昨日石破新首相は、衆参両院の本会議で初めて所信表明演説を行った。「ルールを守る」、「日本を守る」、「国民を守る」、「地方を守る」、「若者・女性の機会を守る」と5つの「守る」を言い、「国民の共感と納得が得られるよう努力する」とも言っておきながら、総裁選前に漏らしていた裏金問題は曖昧な発言のまま素通りしてしまった。特に、事前に主張していた日米地位協定の改定については、触れないままだった。約束を守らないのだ。この点については、評論家らから厳しく批判されている。やはり首相自身自民党内の地盤があまり強固でないことから、反石破派らを意識したあまり刷新感のない演説になってしまったのだろう。
特に、気がかりなことは、日米地位協定について今在日米軍が享受している日本からの過剰な待遇を、調整することをアメリカに要求するつもりだったが、いち早くそれを察知したアメリカから釘を刺されたのではないだろうか。石破首相は敢えなく取り下げてしまった。これでは自衛隊に在日米軍基地のような施設をアメリカ国内、特にグアム島に設置し、在日米軍と同じような待遇を期待するアイディアも、即座にアメリカからダメを押されたのではないだろうか。何だか頼りない新首相の言動である。こんな調子では、果たして衆院選はどういう結果となって表れるだろうか。