毎月恒例となった外部から私のブログへのアクセス数を1か月分まとめた8月の記録をGoogle社から送ってもらった。読まれた方がどんなテーマ、内容、或いは書き方に関心を持たれているのかを知る参考になるので、興味を持って関心を抱いている。
8月にアクセス数の多かったブログは、1位・2024年8月19日「サイパン玉砕のドキュメントに驚愕と感銘」、2位・22年11月21日「『週刊新潮』が悠仁さまの成績を赤点報告」、3位・13年9月30日「評価の分かれる盗作作家・山崎豊子さん」だった。
1位だったサイパン島のドキュメントは、私自身サイパン島の旧厚生省主宰の太平洋戦争戦没者遺骨収集事業に20年間携わり、玉砕の島で収骨作業の現場を訪れ、ご遺族、戦友会、現地の人びとから悲惨な話を随分聞かされていたし、毎年終戦記念日周辺には、太平洋戦争がらみのドキュメント番組が放映されるので、強い関心を持っている。とりわけサイパン玉砕に関しては、小学生時代に母の知り合いのご主人が玉砕された話を耳にして以来、いつまでも記憶から消えない。サイパン玉砕では、日本兵4万1千人、日本人住民1万人、現地住民1千人が亡くなった凄惨な戦闘だった。また、数日前には、ペリリュー島の惨劇に関するNHKニュースが流されたが、アメリカの資料公開によってこのほど日本兵の約1千体の遺骨が埋葬されていた場所が判明したそうで、いずれ遺骨収集団が派遣されることだろう。
2位の悠仁さまの東大進学問題については、世間一般の関心は高いかもしれないが、常陸宮家の私的な問題でもあり、あまり騒ぎ立てることではない。私自身記事を読んでいないので、あまり軽々にコメントすることは出来ないが、それにしても「赤点」とは、随分思い切った表現だと思う。皇室に触れる話題でもあり、もう少し穏やかに対応することが出来なかったものだろうか。
3位の山崎豊子さんの盗作問題は、やはり大分関心が高いと思われ、すでにこれまでに度々上位3位内にランク入りしている。実は、これまでの累積アクセスのトップは、山崎さんの盗作問題であるが、他にも作家に関して書いたブログが、山崎さんの盗作問題の外にもいくつかある。それぞれ関心を持って読んでいただいているようだ。例えば、2022年8月16日「つまらない新聞連載小説」は、この2年間に毎月のようにランク・インしていた。これは私が毎日読んでいた朝日朝刊の連載小説についてコメントしたものであるが、今連載中の湊かなえ作「G線上のアリア」も、まったく面白くなく、興味をそそらない。どんな読者がどの点に興味を抱いて読むのか、分からない。4月1日から連載を始めて、もう170回ほどになるが、バッハの名曲をテーマにしながら、音楽の匂いがまったく漂わず、ストーリーの行動範囲が狭く、伯母の介護や大掃除の話ばかりで些か辟易している。珍しくこの連載には挿絵がなく、その点も読みながら一休みするという余裕も与えてくれず、期末の今月末を以て途中であるが、読むのを止めようと思っているほどである。
近年読書する若者が少なくなったようだが、こういう読んでいて興味をそそらない小説が沢山書店に並ぶようになったことも若干影響しているのではないかと思う。余聞だが、かつてプロ野球の阪急黄金期を築き、その傍ら読書家としても知られた名将・上田利治監督が、多忙のシーズン中に年間100冊の読書をしたほどの読書家だったと仄聞していた。私自身真似てトライしてみたことがあったが、70冊がやっとだった。その私も加齢のせいもあり、最近は1か月に数冊読むのがやっとという体たらくになってしまった。情けない。これでは体力の衰えとともに知も衰えるばかりだ。