今朝テレビでMLBニュースを観てびっくりした。ドジャースの大谷翔平選手が本塁打と盗塁をいずれも「50」達成の「50-50」へあと一歩の「48-49」まで来て、残り試合から推して盗塁ひとつはともかく、2本の本塁打の可能性は、五分五分との声が聞かれる中で、今朝その不安を一気に吹き飛ばしてくれた。「40-40」の時もサヨナラ満塁逆転ホームランを打って錦上花を添えたが、今朝の対マーリンズ戦の大活躍は並外れたもので、一気に「51-51」まで達成した。チームも12年連続でプレーオフ進出が決まった。
この試合の大谷選手は6打数6安打10打点、3本塁打2盗塁の目覚ましい活躍で、チームもマーリンズに20-4の大差で圧勝した。この勢いでワールド・シリーズへ進出して、何とかワールド・チャンピォンの座へ昇り上がって欲しいものである。
実は、今日の朝刊を見ていて一面には、「アメリカ、0.5%の大幅利下げ」、「兵庫知事 不信任」、「深圳 刺された男児死亡」、「東北新幹線 連結外れる」など気の重くなるような話題ばかりが取り上げられていた。その時突然テレビで目にした大谷選手に関する速報は、気分をすっきりさせてくれた。都内駅前をはじめ、各地で号外を配っていた。夕刊は一面に何枚もの写真入りで大きく扱っていたが、TV朝日の「報道ステーション」では、ゲストに栗山英樹・前WBC監督と松坂大輔・元MLB投手を迎えて放送時間の大半45分も費やしていたほどののめり込みようだった。
その一方で、新聞の二面以降に報道されていたのが、自民党総裁選と立憲民主党代表選である。一昨日には公明党の代表も15年間務めた山口那津男代表から石井啓一幹事長に禅譲という形で交代した。
自民党総裁選候補者9人の内、やや優位にあると予想されているのが、小泉進次郎、石破茂、高市早苗3氏のようだが、小泉、石破両氏は世襲議員であるが、高市氏は自力で今日の地位まで登って来た。それだけに実力者であることは間違いないと思う。しかし、個人的には彼女の平素の極右的な言動からどうも「第3次世界大戦へまっしぐら」の印象を抱かされ、とても支持する気持ちにはなれない。国のリーダーである首相の器かと問えば、とても危うくその器ではないと思う。それはこれまで散々右翼的な過激な言動を繰り返してきたからである。常々国防力の強化と言い、防衛費の増額を訴え、憲法改正はもちろん自衛隊の明記をして自衛隊を増強することを主張してきた。どうしてこれほど極右的言動へ走るのか。戦争の実態、怖さというものをまったく知らないからだということは明らかである。靖国神社への参拝に積極的で、目の前の戦争の最前線にいることをアピールしているかのように受け止めさせられる。臨場感で戦争を知らないこういう人たちは、せめて1度でも好いから戦地で行われる戦没者遺骨収集事業の仕上げに挙行される焼骨式に出席して、遺族が涙を流して泣き崩れる悲しい光景を目に焼き付けたら良い。
高石氏本人も首相への絶好のチャンスと考え、やや勇み足的な行動が見られる。今回の総裁選でも総裁選選管が「裏金問題」のイメージを拭うために自粛を促していた選挙戦でお金をかける行為で、他の候補者が誰もやらなかった全国の自民党員へ政策リーフレットを郵送したことである。他の陣営からは「抜け駆け」とか、「ズル」と言われている。選び抜かれたような人物が最後の決戦に挑む場で、敢えてルールを冒す人物を日本のリーダーに選ばれるようなことはあるまい。
個人的には高石、茂木氏以外の候補者の間で、新総裁が決まることが望ましいと思っている。