6227.2024年8月30日(金) 候補者乱立の自民総裁選と立憲代表選

 来月行われる自民党総裁選と立憲民主党代表選も、それぞれ日を追うごとに動きが活発になって来た。現在までに自民総裁選では噂されている有力議員11~12人の内3名が出馬を表明したが、まだ出馬しない議員らは、すでに出馬表明した議員の発言を吟味熟慮のうえ、選挙戦でアピールする心づもりではないだろうか。

 他方、立憲民主代表選に出馬を宣言した党員にはあまり新鮮味が感じられない。まだ若い泉健太現代表と衆議院当選1回の山田晴美議員は別にして、枝野幸男前代表、野田佳彦元首相の他にも、噂に上がっている江田憲司・元代表代行、馬淵澄夫・元国土交通相らは揃って60代のベテラン議員でありフレッシュさが感じられない。中でも昨日出馬の名乗りを上げた野田佳彦元首相のように、今更という感じがしなくもない。再び首相を目指したいとの意気込みがどこまで党員に受け入れられるだろうか。仮に代表になったところで自民党と対峙して与党になれるかは分からない。特に気になるのは、首相在任時に安倍晋三・自民党総裁と①議員定数の削減、②世襲の禁止、の2大政策を約束していながら、実現出来なかったし、その後もこの2大政策について党としても継続して主張していない。これは野田氏だけの問題ではないが、それにしても無責任であり実行力に疑問符が付く。

 いずれ候補者全員が出揃った時点で論評してみたいが、自民総裁選にせよ、立憲民主党代表選にせよ、選出されれば国の方向を決める立場に立つ地位だけに、政策を強くアピールすべきであると考えている。そのひとつとして、憲法改正について「賛成」、「反対」の立場を明確にし、党の政策を強く主張すべきである。そして、国民にとって気がかりな平和憲法について自らの考えを述べる責任があると思う。

 一方、自民党総裁選候補者は、きちんとけじめをつけなかった派閥の裏金問題について自分なりの考えを披歴すべきであると考える。岸田首相は、6億円近い裏金については党として独自の処分を行ったが、自身責任を取らず、全体として裏金問題にけじめをつけていない。裏金は明らかに脱税に当たり、日本国民として法の裁きを受けなければならない。偶々昨日2,196万円を裏金として受け取った堀井学衆院議員が、政治資金規正法と公職選挙法違反で略式起訴された。併せて堀井議員は、議員を辞職した。しかし、裏金を受け取った自民党議員は85人もいて、堀井議員以外の議員らは法による処分を免れている。しかも半数は党内処分も免れていた。岸田首相、並びに党執行部がこういう甘い対応をしたことは、不公正であり国民からすればとんでもないことだ。

 自民党総裁選候補者の中で、河野太郎・デジタル担当相だけが、不記載金額返還でけじめをつけるべきだと語っているが、他の出馬予定者からは、裏金問題に前向きの声は聞かれない。

 そして、立憲民主党の代表選と同様に、自民党は現在政権を掌握している立場上、議員が個別に憲法改正を口走っているが、現行の平和憲法のどこに問題があるのか、自分なりに憲法改正の主旨をはっきり語るべきであると思う。

 さて、台風10号が昨日九州地方に上陸して、今日も進路を若干東方に変えて大雨を降らせている。今夕には台風は四国を通過中であるが、台風とは別に太平洋上を本土寄りに熱帯性低気圧が豪雨を伴って北上している。このため全国的に大雨が降り交通機関が大幅に乱れ、新幹線をはじめ列車の運休が相次ぎ、テレビ各局の映像には駅構内で戸惑う乗客の姿を写している。これまでにない降雨量には打つ手がないとお手上げの状態である。

 話は少々逸れるが、プロ野球も終盤に入り激しい戦いを強いられているが、台風のせいで選手たちは移動に困惑しているようだ。昨日神宮球場で予定された巨人・ヤクルト戦が降雨のため中止となり、明日から広島戦のため広島へ向かったヤクルト選手らは、新幹線内で9時間も閉じ込められた挙句に東京へ戻ったそうだが、明日までに広島へ到着することが出来るだろうか。

 今回の台風騒動では異例なことが大分あった。台風とはほとんど関係のない世田谷区内では大分冠水したところがあったようだが、国道246線が冠水状態になったとは想像も出来ないことである。明日、明後日には関東にも台風10号が近づくので、この状態が続くだろうから好い加減にうんざりである。

2024年8月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com