昨夜半から今朝にかけて関東南部は危険なほどの大豪雨が襲うとの予報だったので、いつも以上に警戒していたが、今朝起きてみると雨が降った形跡はまったく見られず、台風一過で晴天である。正に青天の霹靂である。これまで凡そ予報が当たっていたが、今日は完全に外れた。これで今日も朝から暑くなり、全国的には、高知県四万十市の39.6℃が最高気温、都内でのそれは35.9℃だった。暑い!暑い!
さて、パリ・オリンピックも終わって帰国した選手団の解散式も済ませ、メダルを獲得した選手たちは、テレビ局から引っ張りだこである。日本選手が活躍したせいもあり、ほとんど夜中に行われた競技が多いにも拘わらず、テレビ観戦した人はかなり多かったようだ。テレビ番組視聴率ランキングを見ると、オリンピック関係番組が高視聴率で、高視聴率16番組の内2週続けてその半分を占めている。
フランス文化の描出か、聊か奇異を衒った演出が多く、その手法に賛否両論があり、特別に高評価の声はあまり聞かれない。アメリカの「Business Insider」のマンシーン・ローガン記者は東京と比較して、コロナ渦の中、無観客という異常な競技場の中で、無難に役割をこなした東京を評価する反面、パリには厳しいコメントだった。パリに厳しかったのは、競技だけでなく、また、組織委員会がプレスに推薦したホテルが、あの暑さの中でエアコンが効いていなかったことまで取り上げている。選手村の食事や冷房が選手に評判が良くなかったようだ。また、メディアに配られた試供品が東京は豊富だったが、パリでは水筒だけだったとまで明かしている。
トライアスロンの選手たちの間でも、東京では金を獲っていながら不振だったノルウェー選手や、ベルギー選手からは、セーヌ川の水質汚染に厳しい批判が出されている。セーヌ川での競技強行はギャンブルであり、アスリートに無礼だと厳しく非難している。
また、私自身も若干気になっていたのは、「礼に始まり礼に終わる」柔道が、選手のみならず、審判員の中にも礼を欠く行動が度々見られたことである。選手同士が向き合って頭を下げる、試合開始前と試合後の礼儀があまり出来ていなかった。審判はそれを糺すことなく、試合を進めていた。恐らく外国の柔道連盟は、礼について指導していないのではないかと考えている。東京大会に続き金メダルを獲った阿部一二三選手が、畳を降りる際に正座をしながら一礼をしたことを、国際柔道連盟の「『JUDO』という言葉は品格を持った在り方を意味する」との言葉に照らして、海外のファンも日本柔道の礼の作法を評価している。日本柔道連盟もこの点を今後どうするのか。国際柔道連盟に対して注意を促すべきだと思う。
その他に暑すぎる真夏の大会からマラソンその他を除外する話も出ている。ともかくパリ・オリンピックは終わった。近々バッハIOC会長が会長を辞任すると発表し、後任に早くも国際陸連のセバスチャン・コー会長が名乗りを上げている。とかく過激な発言が多く、ロス五輪の1500m金メダリストで中距離界のヒーローだったコー会長がIOC会長に選任されたら、新たな改革が実行されることだろうか。五輪とIOCの先行きを見守っていきたい。