今日の東京都知事選告示を前に、昨日主たる4人の候補者、現知事・小池百合子氏、前参議院議員・蓮舫氏、前広島県安芸高田市長・石丸伸二氏、元航空幕僚長・田母神俊雄氏の共同記者会見が開かれた。
その中で、石丸氏が冒頭に都知事選とは直接関係ないが、「政治屋の一掃」を掲げ、「仕事をするふりをして一向に成果をあげない、そんな政治屋を一掃したい」とこれまで考えて来たことを吐露した。まったくその通りで同感である。
これまでの小池都政の中で、外から見える政策実行の内、明治神宮再開発プロジェクトと都庁建物壁面のプロジェクション・マッピングについて、前者については、蓮舫氏と田母神氏が反対し、後者については、3人が反対した。蓮舫氏は知事に対してテレビ討論を要求したが、知事は応じる様子を見せなかった。
これから17日間に亘って選挙戦が展開されるが、大きなプロジェクトは直前まで公表せずにあっという間に発表する小池式手法は極めて不満である。特に神宮外苑の再開発プロジェクトは、折角残された都内の静かな緑の環境を奪う点からも都民としては、容認出来ない。緑の面積は変わってはいないなどと逃げ口上を述べているが、伐採した樹木の土地に大手不動産会社の高層マンションを建設する予定であることは明白な事実である。これから選挙戦がヒートアップしていくに連れ、いろいろ隠れていた問題も明かされるだろう。真っ当な選挙論戦を期待したいと思う。
ついては、今日告示に当たり、56名の候補者が届け出たようだが、リストを見てみると昨日のブログに取り上げたように売名行為や、選挙ビジネスで名乗り出たのではないかと首を傾げるような候補者がかなり見られる。その最たる人物は、4月の衆院東京15区補選で、公選法違反で逮捕された「つばさの党」代表・黒川敦彦氏である。収監中かと思っていたところ堂々と人前で一芝居やろうというのである。他には顔面を白化粧した「AIメイヤー」氏、プロレスラーのように仮面で顔を隠した「横山緑」氏、「アキノリ将軍未満」なる意味不明を名乗る人物などは、話題性で登場しただけだろう。明日からメディアでも騒がしい選挙報道が行われることだろう。
さて、世界の東京ではあるが、外に目を向ければ世界でも注目されている現代の悪霊とも言える3人の政治家の内、2人が昨日北朝鮮で首脳会談を行った。言わずと知れたロシアの独裁者プーチン大統領が24年ぶりに北朝鮮を訪れ、世襲3代目の悪ガキ金正恩・朝鮮労働党総書記と親密な仲を見せたのである。自分のことしか考えない2人は、相互に安全保障や経済協力を約束した。特に世界中の顰蹙を買うのは、ロシアが侵攻に必要な弾薬や、ミサイルの提供を北朝鮮から受け、その見返りにミサイル開発を進める北朝鮮をロシアが支援することで、そのロシアも何かことが起きれば、核の使用を辞さないと強弁していることである。プーチン大統領は、合同記者会見で「一方が攻撃を受けた際に相互支援を行う」と述べた。このことは、取りも直さず、北朝鮮に手を出したらロシアが核攻撃を行うということを言っているわけである。2人の首脳が仲睦まじく笑いながら会話をしたり、ともに笑顔で歩いている姿に世界からのけ者扱いされた2人の首脳の心寂しい本心が透けて見えたように思う。