6146.2024年6月19日(水) 都知事選候補者乱立の内情とは?

 いよいよ明日東京都知事選の告示であるが、すでに過去最多の約50人が立候補すると見られ、都選管もその手配と準備に追われているようだ。数多くの候補者が名乗りを上げたが、勝負は小池百合子・現知事と蓮舫・参議院議員のガチンコ勝負と予想されている。最近の選挙は、国政、或いは地方選を問わず、以前には考えられなかったような良くも悪くも意外性のある選挙となっている。4月に行われた衆議院東京第15区補選のように、ある有力候補者の選挙カーを「つばさの党」候補者の選挙カーが追いかけ回し、街頭演説を始めるとその近くで音量を上げて演説を妨害するような前例のない乱れた選挙となった。その挙句「つばさの党」は、選挙後に公職選挙法違反で逮捕者を出す騒ぎとなった。まったく考えも及びつかないような悪質な奇策を展開するようになり、今度の都知事選ではどんな破廉恥な妨害行為が冒されるのか懸念している。

 そこへ今朝の朝日に都知事選立候補に絡んで思いがけない記事が載った。それによると、何と50人と予想されている立候補者の内、政治団体「NHKから国民を守る党」(略称:N国)から24人もの候補者が出馬して、その分のポスター掲示枠を得て、それを寄付と言いつつ販売して儲けようとの腹づもりだそうである。立候補に当たっては、ひとり300万円の供託金が必要であるが、N国が負担した上に掲示の対価で得た寄付金を充てれば、充分おつりがくるというから驚く。

 但し、これにはいくつもの問題がある。選挙を総括する総務省の見解は、ポスターが他候補者の応援や虚偽、誹謗中傷でなければ、内容は原則として自由で、特に制限はないという。ポスターの売買は公職選挙法の想定外だそうである。こんなことは、選挙の主旨や選挙の公平性という点からも理不尽ではないかと思う。これに対して専門家である白鳥浩・法政大学大学院教授は、「ポスター枠を大量に確保して『販売』することは、法の盲点を突いてお金を集める選挙ビジネスであり、放置すれば健全な民主主義を損なう恐れもある。選挙活動に関する発信を収益化出来ないようにするなど、早急に対策を練る必要がある」と提言している。尤もだと思う。

 それにしても悪知恵というか、その手法はあまりにも狡猾で、普通ではアイディアもそう簡単には思いつかない。我が家の近くの看板もまだ候補者30人分の掲示スペースしかないが、N国の商魂というか、選挙妨害的悪ふざけによって都選管も急遽ポスター用スペースの補充をしなければならない。選挙とは無関係の商業的なPRポスタ-も出回るだろうか。随分他人迷惑で金儲けを考える輩が蔓延り出したものである。

 ところで今日は暑かった。一昨日は暑く、昨日はかなり寒さがぶり返したその反動だろうか。今日の東京都内の最高気温は、30℃だった。寒暖差アレルギーという聞きならない言葉だが、気温のアップダウンが激しいとそういうアレルギーに憑りつかれるようだ。歯科医に行ったり、お中元を送る手続きのためデパートへ出かけたので、熱い中を1万歩といつもより3~4千歩も多く歩く羽目になってしまった。

2024年6月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com