今朝6時半ごろ枕元のスマホがけたたましく鳴り、「緊急地震速報! 強い揺れに備えて下さい!」と突然注意を呼び掛ける大きな音声が聞こえた。慌てて飛び起きた。皆びっくりしたようで、今日の朝日夕刊「素粒子」に次のように書かれた。「早朝の都心駅ホーム。数百人の手元で一斉に鳴り出す緊急地震速報のこだま。人々の目が宙を泳ぎ、スマホに戻っていく」。
どこで地震が発生したのだろうかと思っていたところ、震源地は、石川県珠洲市、輪島市で最大震度5強、M5.9だった。元旦の能登半島地震以来度々余震があったが、今また大きな地震に見舞われた。気象庁は、今後1週間は同じ程度の揺れに注視するよう呼びかけた。幸い格別大きな被害があったという報告は現時点ではない。
とかく一言多い弁護士の橋下徹氏が、テレビ出演して元大阪府知事だった経験から地震発生に備えて私見を述べた。「こういう時こそある意味で事実上強制という言葉は強いかもわからないが、2次避難所に移っていただくことを政治家の責任で批判を受けてでもやらないと取返しがつかない」と故郷を離れることは心苦しいと思うが、政治家の責任として避難所へ移っていただくことをやるべきだと考えを述べた。難しい問題であり、判断にも苦悩がつきまとうとは思うが、発言に責任を持とうとしない政治家が多い中で、ずばり明言した橋下氏にも一理あると思う。一般論としてはどうだろうか? また、現地石川の被災者たちはどう思うだろうか。
ついては、先月27日の本ブログに女性大統領が初めて誕生するのではないかと書いた。世界中から注目を集めているメキシコ大統領選は昨日行われ、予想通り左派与党「国家再生運動」のシェインバウム前メキシコ・シティ女性市長が勝ち、勝利宣言を行った。
本選挙戦では以前から、麻薬組織同士の抗争により、多くの死傷者を出して大きな社会問題として治安がクローズアップされていた。新大統領にとってもこの問題は無視できるものではなく、大統領就任直後から暴力団対策に取り組むことになるだろう。
それは今後の大きな課題であるが、今注目されているのは、とかく暴力問題が発生し、力任せの男性優位の空気が強い中南米で、初の女性大統領が誕生したという画期的な事実である。他の国でも1つの刺激となり、新たに女性大統領が誕生するかもしれない。メキシコの大統領の任期は、珍しく6年という長期間であるが、今年12月1日に就任する。1期限りで再選は認められていない。
他方、アフリカ大陸の最南端、南アフリカでは、先月29日に総選挙が行われたが、1994年にアパルトヘイト撤廃運動を主導したネルソン・マンデラ初代大統領が率いた与党アフリカ民族会議(ANC)が、アパルトヘイト撤廃以降30年間に亘って政権を維持してきたが、今回議会で過半数を割り込み、連立政権樹立に向けた交渉を進める。あれほど画期的な人種平等を実現しながら、マンデラ氏の後継者の間に対立や、汚職の蔓延、経済低迷、治安の悪化などが原因で国民の支持を失い、初めて議会で過半数を失った。
どういう政権が誕生するだろうか。メキシコの女性大統領誕生も南アフリカのマンデラ大統領誕生の経緯を踏まえて、「初心忘るべからず」を肝に銘じて国民に奉仕することを忘れてはなるまい。