蓮舫・参議院議員が東京都知事選へ立候補を表明してから俄かに都知事選情報が騒がしくなった。昨日は、小池知事が定例議会の後に出馬宣言をすると思われていたが、蓮舫氏の立候補の動きに対して腹の探り合いでもしているのだろうか、立候補表明をしなかった。その間に意外な人たちが立候補を表明した。すでに出馬を公表した石丸伸二・広島県安芸高田市長の他にも、田母神俊雄・元自衛隊航空幕僚長が名乗りを上げた。田母神氏は、2014年の都知事選にも立候補したが、落選し、更に運動員を買収した公職選挙法違反で有罪とされ、昨年5年間の公民権停止処分が解除されたばかりである。他にも先日行われた衆議院東京15区補選で、落選し公職選挙法違反で逮捕されたばかりの黒川敦彦「つばさの党」代表、タレントの清水国明氏が出馬を表明した。この他にも20名を超える立候補者がいるという。
結局近日出馬を表明するであろう小池知事と、蓮舫議員の一騎打ちになると思われるが、自民党は小池知事との間に貸し借りがあり、自民党は候補者を立てずに知事を推薦する形で応援することになるようだ。
実は、知り合いのメディア出身のジャーナリストからこのほど1枚のチラシを送ってもらった。珍しく、出所が書かれていないが、興味深いものなので、少々説明してみたい。アピールとして上段に「都知事選・どれもイヤだ!」、下段に「これは都民の罰ゲームなのか!?」と書かれ、出所は書かれていないが、彼によると自民党のある筋が発行したものだという。3人の顔写真が色つきの囲みの中に納まっている。一番上の緑色の枠内には、「緑のふるだぬき 学歴詐称」、二番目は白い枠内に、「白いカミツキガメ 二重国籍」、3つ目は赤い枠内に、「赤かったきつね 東京弱体化」となっている。明らかに1つ目は小池知事で「賞味期限切れ」、2つ目は蓮舫議員で「産地偽装」、3つ目は石丸安芸高田市長で「異物混入疑い」と3人を皮肉っぽくあげつらっている。それにしても自民党内部からこのようなチラシが出て来るとは思いもしなかった。自民党内でも分からない複雑な事情があるのだろう。党としては、小池知事を一応応援してはいるが、それほど積極的に推薦しているわけではない。これも裏金問題などで乱れ切った党内の綱紀を表しているのだろう。
それにしても理解し難いのは、都内52市町村長が小池知事に3選立候補の要請文を知事に手渡したことである。他にも署名こそしなかったが、立候補を求めた市町村長が10名もいたことである。こんなことはいままでどこの自治体でもなかったことだと思う。100%勝算があるわけではない知事に、貸しを作ったとしか思えない。その内に胡散臭い話が沢山出て来るような気がしてならない。