6117.2024年5月21日(火) 富士山登山ラッシュによる問題点

 早くも沖縄と奄美群島では梅雨に入ったという。今日昼間兄の高校時代の友人と兄、それに私の3人で二子玉川の眺望の良い30階のレストランでランチをともにするため出かけたが、とにかく外は暑かった。東京都内の最高気温は28.9℃だったそうで、今年になって最高の暑さだった。

 ところで、昨日の各テレビ局の報道番組には、少々驚いた。その話題はNHKのニュースでも伝えられたほど日本の視聴者の興味を惹くものだったと言えよう。

 その話題とは、アメリカ・メジャーリーグの日本人選手2人の活躍ぶりだった。ひとりは、「大谷翔平の日」制定を知らされたその夜にリーグ最多の13号本塁打を放ち、翌日にはサヨナラ安打を打ったドジャースの大谷翔平選手であり、もうひとりは大谷選手がサヨナラ安打を放ったその日に日米通算200勝を成し遂げたサンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有投手である。日本人選手の活躍が大分華々しくなり、かつての日米間の力の差がぐっと狭まったのではないかと思える。昨年世界野球選手権(WBC)で日本代表チームは優勝したし、上記の2人以外にもメジャーリーガーとして活躍している選手は大勢いる。

 まだ小学4年生時に千葉の田舎町から初めて後楽園球場へプロ野球を観戦に行った当時、マイナーリーグ3Aのサンフランシスコ・シールズが来日し圧倒的な力を発揮して、日本のプロ野球チームはまるで歯が立たなかった。その後野茂投手が活躍し、更にイチロー選手が活躍し、日米通算3千本安打を達成した当時は、日本でも大騒ぎとなった。だが、メジャーリーガーでただひとり3千本安打を達成した、レッズのピート・ローズが、日本人選手如きにプライドを傷つけられたと感じたのか、冷酷に「高校生の記録と一緒にされては迷惑だ」と日本のプロ野球は高校生レベルだと言わんばかりに侮蔑的なコメントを述べたものである。今大谷選手の元通訳が違法賭博に手を染めていたことが大スキャンダルとして取り上げられているが、意地悪な発言をしたピート・ローズも後年違法賭博に手を出し、野球界から永久追放の処分を受けた。今彼は後悔と恥辱の余生を送っている。

 思い出すことはいろいろあるが、いずれにせよ日本人選手が現在アメリカ球界で活躍し、アメリカ人ファンから歓迎され、喜ばれているのは何とも気持ちがすっきりする。

 さて、世界文化遺産「日本一の山・富士山」に関する問題を2つほど紹介したい。ひとつは、先日来報道されていた山梨県河口湖町のコンビニ前の道路に沿って大きな黒幕を掲げ、コンビニの上に富士山が見事に収まっている光景が見えないように今日町が遮断したことである。それは、コンピニの看板の上に富士山が鎮座するショットがSNSを通して外国人に大受けで、多くの外国人観光客がそのコンビニの前にやって来たことは良いのだが、道路を危険な横断をしたり、私有地に無断で入り込んだりの迷惑行為に、観光客を歓迎はするとは言え、地元の人にとっては痛しかゆしのようである。

 もうひとつの問題は、富士山への登山ラッシュ、特に夜間登山や、登山路上に眠り込んだり、ゴミの散乱などに頭を痛めた山梨県は、今日から登山者数を制限するため登山日を予約して通行料を決済することを開始した。登山者数の上限を1日当たり4,000人として、1人2,000円の通行料を徴収することになった。

 その一方で静岡県でも弾丸登山やごみ放置に頭を痛めており、現在任意で1人当たり1,000円の協力金を求めているが、山梨県のような徴収の義務化や、登山者数の制限については検討段階である。静岡県が一方的な入山料徴収に踏み込めないのは、富士宮市、御殿場市、小山町の登山道がほとんど国有地であるため、県の条例に基づいて入山料徴収や、登山者を制限するのは難しいということから話が進まない。

 富士山の山開きは7月1日で、すでにシーズンが始まっているようだが、性急に決めるのではなく、山梨、静岡両県は多くの意見や考えを聞いたうえで、国や有識者らの意見も参考に慎重に決めることが望ましいと思う。

2024年5月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com