6104.2024年5月8日(水) 世界中の嫌われ者、ネタニヤフとプーチン

 このところイスラエルとパレスチナの休戦交渉が、アラブの仲裁国やアメリカのイスラエルへの圧力的アドバイスにより、難問を孕みながらも進捗しているように見える。その最中にイスラエル軍は120万人が身を寄せているガザ地区の最南端ラファへ地上部隊の一部が限定的ながら作戦を開始してラファ検問所のガザ地区を掌握したと発表した。

 相変わらず強気一点張りのネタニヤフ・イスラエル首相だが、この作戦も人質解放とハマスの殲滅という目的のために欠かせないと言い張っており、これではまったく交渉の余地もない感じである。イスラエル政府は、一昨日アラブ系のメディア「アルジャジーラ」のイスラエル支局を強制的に閉鎖させた。ハマスは、ラファ検問所への攻撃は停戦と人質解放を妨げるとイスラエルを非難している。この緊張状態に国連のグテーレス事務総長も、「事態は誤った方向に進んでいる。ラファへの攻撃は戦略上の誤りであり、人道的悪夢だ」と思案投げ首である。イスラエルのあまりにも強引な戦略に頭を痛めているアメリカのバイデン政権も、これまで一貫してイスラエルへの軍事支援を続けてきたが、ガザ地区での民間人犠牲の拡大に国内外から批判が強まる中で、イスラエルへの弾薬の輸送を一部停止すると発表した。

 さて、パレスチナへのイスラエル軍の攻撃とともに、世界中から懸念されているウクライナへのロシア軍の攻撃も一向に縮小される見通しはない。そんな中で、昨日首都モスクワのクレムリンで、プーチン大統領の通算5期目となるロシア大統領就任式が行われた。これによりプーチン大統領は、77歳になるまでの2030年まで大統領の座に居座ることになった。これで世界中がまた当分嫌な空気を吸うことになる。ロシア政府は、これを無理に国内行事と見做し、「外国の首脳には招待状を送らず、友好国や非友好国を含めロシアに駐在するすべての外交公館長を招待した」と公表した。アメリカ、イギリス、オーストラリア、日本、EU加盟国、韓国など非友好国からは、誰も出席しない予定だったが、どういうわけだか、非友好国のひとつ、韓国のロシア駐在大使がこれに出席した。これに喜んだのか、駐韓ロシア大使は韓国について、「非友好国の中で最も友好的な国」とお世辞を述べ虚偽に惑わされた大統領就任式となった。

 そのロシアがウクライナへ向けて発射した北朝鮮製ミサイルに、日本の大手メーカーの部品が使われた可能性があると一部に報道された。朝日新聞記者が、ウクライナで国防省が保管する北朝鮮製とされるミサイルの残骸を見てみると、ミサイル側面のベアリングに「JAPAN」と文字が刻まれ、大手メーカーの社名と型番も刻まれていたと言う。そこで、記者がその日本メーカーに確認したところ、本物の製品とは異なる内容の刻印がされているということで「偽物」と判明した。北朝鮮には、国連安保理事会決議で制裁が科せられ、加盟国はミサイルに使用されるような物資の輸出が禁じられており、日本も輸出を禁じている。偽物を組み合わせて製品を作っても質は落ちるだろうに、どうしてこんなことが出来るのだろうか。寄せ集めで商品を完成させる金正恩総書記のスーパーパワーの成せる技であろうか。

2024年5月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com