6019.2024年2月13日(火) イスラエルで想像外の幻想的体験

 先月のNPO紙に今世界中から注目されているイスラエルの世界遺産「エルサレムの旧市街とその城壁群」についてエッセイを書いた。そのNPO紙を今日通いつけの内科医院森先生に差し上げてお話した。

 実は2012年6月に訪れたエルサレム滞在中にこんなことがあった。尾籠な話で恐縮であるが、同地に滞在していた夜間に急に痔の具合が思わしくなくなり、傍に相談相手もおらず、日ごろからご相談に乗っていただいているご近所の森先生へ思い切って国際電話してご相談してみようと思った。時差を考えて翌朝森先生へどうしたら良いか、直接電話でお話をした。先生も驚かれ、「今どこにおられるのですか?」と尋ねられ、エルサレムだと応えると流石に先生もびっくりしたようだった。先生に数日前に塩分の濃い死海で浮いた体験と現在の症状をご説明したところ、先生は極力早く専門医で診てもらった方が良いとアドバイスをいただいたので、直ぐ日程を変更して帰国することにした。この後アブダビを訪れる予定だったが、その日にアンマンへ車で向かい、その後テヘラン経由の成田便で帰国して、翌日早速肛門科クリニックで診察、処置してもらった。

 今日1か月ぶりに森先生に定期健診してもらい、通常の健康状態を毎日記録している血圧表を提出しながら、12年前のその時のお話をしたところ、先生も思い出されたようでご興味を持たれ当時のカルテを表出して、日時、病状の記憶を呼び覚まされた。その後診察してもらった肛門科クリニックの診断についてもメモされておられたのを知って有難いと思った。イスラエル辺りから不躾に電話で病状を尋ねられるようなことは滅多にあることではないし、その時のイスラエルにいる私の存在が想像出来なかったと話された。

 私が感銘を受けたのは、その時の状況は普通ではなかったと思うが、ひとりの患者の質問とその後の処方についてきちんとカルテに残し、いつか役に立てるよう備えていただいたことである。

 海外から不意に電話を受け、先生も困ったと思われただろうが、今もしっかり覚えておられるというのは、有難いことである。普段でも定期的な血液検査などで異常が発見されると直ぐ電話で知らせていただき、大病院への紹介状を書いていただいて、随分助かったことがある。とても頼りにしているご近所のお医者さんである。これからもきちんと定期的に通い、他病院で得た資料なども、作成した血圧表などとともにお見せして、いろいろアドバイスいただきたいと思っている。

 さて、以前から噂には聞いていたが、JRお茶の水駅近くの「山の上ホテル」が今日で休業に入った。休業が公表されてからそれを惜しむ人や懐かしむ人が連日訪れたそうである。施設が老朽化したので、改築するということだが、小規模のホテルなのに、再開の日は未定である。

 川端康成や三島由紀夫、池波正太郎ら、知る人ぞ知る文豪がこよなく愛した独特の空気が醸し出されるホテルは、今流行りの豪華絢爛の近代的ホテルとは趣を異にする。私も何度か食事に利用したことがあるが、落ち着いた雰囲気で玄人好みのホテルだったと思う。1日も早い復活を望んでいる。

2024年2月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com