6001.2024年1月26日(金) 自民党は果たして出直すことが出来るか。

 政界は自民党の派閥の裏金問題で上を下への大騒ぎであるが、今日通常国会が開会された。会期は150日間である。天皇ご臨席の下で開会されたが、珍しいことに岸田首相の施政方針演説が行われなかった。今国会の焦点は、逮捕者を出し、あれほど世間を騒がせた政治資金パーテイを巡る派閥問題である。自民党としては、国民に反省の姿勢を示すために「政治刷新本部」なるものを作って、国民からの疑念を解こうとプロジェクトをスタートさせた。しかし、東京地検特捜部も満足できる捜査を行えたわけでなく、巨額の裏金が派閥所属の国会議員にばらまかれたにも拘らず、証拠不十分と死人に口なしの壁に突き当たり、ほどほどのところで手を打たざるを得なかった印象である。

 一応自民党としては、臨時総務会で政治改革に向けた中間とりまとめを了承したようだ。その骨子は、①「お金」と「人事」から完全に決別し、派閥を政策集団に変える。②派閥の政治資金パーティを禁止し、盆暮れに所属議員に配る「氷代」「もち代」を廃止する。③内閣・党人事をめぐる推薦など、働きかけや協議は行わない。以上の3点だが、いつまでこれをやり通すことが出来るか、これまでの議員の言動を見ていると心許ない。

 また、派閥の存続をめぐり、岸田派、安倍派、二階派、森山派が解散を決めたが、安倍派に次ぐ第2派閥の麻生派と第3派閥の茂木派は、派閥存在の利点を語って派閥をそのまま存続させる意向である。

 今回の裏金問題の根源が「派閥」にあることが、麻生副総裁と茂木幹事長には分かっていない。これでは、この大物派閥会長がのさばっている以上、結局「大山鳴動してネズミ一匹」に終わるだろう。

 ついては、今日ネットを見ていてこんな馬鹿げた詐欺まがいがよくぞテレビで中継されたものだと思った。ところが、夕方にはそれがフェイクニュースだったらしいと報じられた。テレビ朝日「徹子の部屋」にゲストとして招かれた落語家の笑福亭鶴瓶師匠の株投資に関する話に、何と天下の日本銀行が、師匠の発言を提訴するとえらい厳しい行動に出たと書かれていた。

 ことの発端は、師匠が番組の冒頭で金持ちになるために働く必要がないと思わせぶりの発言をしたことに、黒柳徹子さんが突っ込んで金持ちになる方法を教えて欲しいと訊いた。そこで鶴瓶師匠がこの3年間に投資で大儲けしたカラクリについて触れた。それが拙かったようだ。鶴瓶後悔すれども、秘密はテレビで生放送されてしまったという。その場で徹子さんが投資最低額36,600円をリンクを通して登録すると約20分後には、+5,870円の41,870円になっていたので、徹子さんもびっくりだった。

 しかし、いずれにせよ投資とは言え、博打的要素があり、とても素人に勧められるような金儲けではない。おかしいと疑問を抱いたのは、そのリンクが午前中は「BITIQ」だったのだが、それが午後になると「Immediate Edge」に代わり、すべて英語表示となっていた。そして、午後遅くなってから、ネットに「鶴瓶の投資話はデマで日銀は提訴していない」と出た。やはりと言うべきか「Immediate Edge」自体が怪しいとも表示された。

 ただ疑問は残る。鶴瓶師匠と徹子さんは真面目くさってトークしていたような画像から視聴者は、信じ込むのではないだろうか。お2人にも誤解された視聴者への責任上からもフェイクニュースを流した発信者を訴えるべきではないだろうか。実際私自身当初疑いもしなかったのは、このネット上の話が読売新聞オンラインと表示されていたからだ。

 まったく油断ならないおかしな世の中になったものだ。

2024年1月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com