昨日イギリスがシリアへ武力介入せずと公表したが、アメリカは独自の調査により今日アサド政権が化学兵器を使い、1429人を殺害したと結論づける報告書を公表した。イギリスの武力介入拒否の声明に拘わらず、オバマ大統領は化学兵器使用を禁じる規範を守る義務があると述べ、シリアへの限定的な軍事行動を改めて示唆した。これに対してシリア政府はこのアメリカの報告書をデッチ上げと批判している。いずれにせよ最早アメリカはシリア攻撃のスタート台に立ち、号砲の合図を待っているところである。
NATO軍は不参加を表明したが、フランスはオランド大統領が参加に前向きの姿勢を示している。しかし、フランスの国内世論調査では64%が武力介入に反対している。フランスはどう出るのか。
決断を迫られたアメリカはいつ、いかなる時にどんなタイミングで「限定的」な攻撃を仕掛けるのだろうか。同盟国と相談するとも言っているが、同盟国であるわが国がシリアへの介入に対して賛同を求められた場合、どう対応するのか。
嫌なことだらけの現代社会で、このままシリア情勢を放置すれば、シリアの国情が益々悪化することは明白である。個人的にはアサド政権を倒さねば現状を改善することはできないと考えている。世界の世論に逆行するかも知れないが、アメリカの限定的攻撃は止むを得ないとも考えている。ただ、目的を達成したらいち早く部隊を撤収させ、シリア国内の治安が回復するよう努めることが絶対条件である。
さて、いま取り掛かっているノン・フィクションも少し調子とスピードが上がってきた。まだクリアしなければならないことが沢山あり、今日ススム・アイザワ大酋長の娘ナンシーさんへメールでいくつか質問書を送ったところである。大酋長の言動の謎深い部分に取り組んでいるが、どうも大酋長の真意が分り難い。今日は大酋長が森喜朗元首相へ寄贈したとされる無人島「モリ島」が、どうなったのか分らなくなった謎について書いていたところである。ナンシーさんがまったく知らず、彼女の事務所の従業員も知らないと言っている「モリ島」をどう説明して文章としていかに面白く書き上げるかがポイントである。
まだ時間はかかりそうであるが、漸く調子が上がってきたので、これからもペースダウンしないよう書き続けていきたいと考えている。