今日も東京は暑い。気象庁の発表によると今年の夏は異常気象だそうで、統計を取り出した昭和21年以来最高の暑さだったという。その他にも高知県四万十市では最高気温41℃を記録した。昨日から発生した台風17号に加えて、今日も西日本地方を激しい大雨が襲っている。東日本のカラカラ天気に比べて、西日本の豪雨とはあまりにも極端な異常ぶりである。
昨日埼玉県と千葉県を襲った竜巻がかなりの被害を及ぼし、その勢いも相当なものだったことが明らかになった。19㎞の長い距離の間を100~200mの幅でいくつかの竜巻が走り抜けて行ったようだ。気の毒なのは、停電で室内冷房はもちろん、冷蔵庫も使用できなくなったことにより、市民の実生活に支障を来たしたことだ。
さて、数日前アマゾンを通して2冊の書を注文した。1冊は現在執筆中の旧トラック島大酋長のノン・フィクションの資料用に求めたもので印東道子編著「ミクロネシアを知るための58章」(明石書店刊)である。これまでにも評伝を含めてミクロネシア関連書は大分参考にさせてもらったが、新しい有益な情報が得られればもっけの幸いである。
もう1冊は偶々見つけた片島紀男著「ゾルゲ事件 ヴケリッチの妻・淑子」(同時代社刊)である。いずれも2000円。後者はこれからゆっくり読もうと思っていた矢先に、ゼミの池田博充くんがこれを購入して読んでいるが、私に尋ねたい点があると電話をしてきた。同じ書物を同じゼミのふたりが一緒に購入したことの偶然にお互いにびっくりである。「淑子」とは友人の山崎洋さんの母上・山崎淑子さんのことで、2006年米寿を迎えられてからまもなくして亡くなられたが、生前何度か電話でお話した経緯もあり、親しくさせていただいた。特に印象に残っているのは、ユーゴ紛争の折アメリカやNATO軍がユーゴを空爆したことを強く非難していたことと、生前の夫とのラブレターを亡くなったらお棺に一緒に葬って欲しいと息子の洋さんに言い含めていたと話されていたことである。母上については、一度「知研フォーラム」に書いた「ある女性の波乱の生涯」と題するエッセイが、インターネット‘Wikipedia’の項目「山崎洋」の脚注に掲載されている。反戦活動にも力を注いでいて随分意思の強い方だという印象が残っている。
山崎さんは4月に続いて来月にもベオグラードから一時帰国されるということなので、母校の連合三田会へ卒業50周年を祝する出席と、富士霊園を訪れご両親のお墓参りを終えてから箱根観光をすることで凡そ話はついている。それにしても、ゼミの仲間がゾルゲ事件に大分関心を持ってくれているが、幸い山崎さんの父ブケリッチ氏を知る手がかりを子息の山崎さんが担ってくれ、その仲立ちをできることを有難いと思っている。