5990.2024年1月15日(月) ドロボーが盗難防止対策を考えるとは?

 政治資金パーティのキックバックによる裏金問題は、年末から東京地検特捜部の捜査を受けて池田佳隆衆議院議員が逮捕されたが、他に裏金を受け取った議員が大勢いる。しかしながら、どうも立件にまでは至らないとの観測が流れている。政治家の狡さは、えげつないほど多面的に見られるが、安倍派の複数の幹部議員が、キックバックは派閥会長が決定すると言い逃れをするとともに、会計責任者との共謀が特捜部の狙い知ってか、収支報告書には関わっていないと会計責任者との共謀を否定もしている。派閥会長とは安倍派で言えば、細田元衆院議長であり、安倍元首相である。今や故人となった両会長に責任を押っ付けるようなことを口走っている。正に死人に口なしで逃げ切ろうとしているのだ。

 それに政治刷新本部の38名のメンバーを見てもほぼ全員が裏金を受け取ったのではないかと思っている。特に安倍派10人の内9人が受け取っているのだ。そうだとすれば政治刷新本部の主たるメンバーは、裏金受領者であり、「ドロボー仲間が盗難防止対策を練っている」と言われても返す言葉もないのではないだろうか。メンバーの刷新を求められてもこのまま進むようだが、ドロボー組合が出した結論を世間が信用するわけがない。今では常識がまひした政治家には、つける薬がなくなったというしかない。

 岸田首相は一応本部長のようだが、一向にやる気が見られない。聞かれてもその場しのぎの返答をするだけである。国民が首相の言動に信頼を置いていない。実に悲しいことである。

 それが、能登半島でも示された。昨日ヘリで被災地を視察した。ほんの1時間半の視察である。被災者に寄り添うと言っていながら、見舞いに行ったということだけをPRする視察だった。実際テレビで被災者と会話をしていたが、首相が何かしてもらいたいことがありますか、と尋ねたら中年男性がやってもらいたいことばかりですと応えていた。どうもピントがずれ、言動不一致が気になるところである。

 日本では能登半島地震による後片付けにてんてこ舞いをしている状況だが、ヨーロッパの火山国、アイスランドでは昨日火山が噴火し住宅が溶岩流に飲み込まれた。幸い住民に被害はなかったようだ。火山国であるだけに、地震は絶えず起きてこの3年足らずの間に5件もの噴火があり、今回の噴火は昨年12月以来で、夜空にも真っ赤になった火山流が強烈な印象を与える。

 地震にせよ、火山の噴火にせよ、事前の予兆がはっきりしないだけに防止のしようがないが、少なくとも裏金の防止手段はいくらでもある。自然災害は天命としてある程度諦めがつくが、裏金なんて悪い国会議員らが、徒党を組んで国民を騙し打ちしているようなものだ。防ぎようと思えば、いくらでもある。それが分かっていながら、裏金欲しさに敢えて心からその防止に力を入れようとしない。国会議員という「人種」は困った人たちである。

2024年1月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com