5989.2024年1月14日(日) 台湾総統に親米派の頼清徳氏を選出

 台湾の新しい総統に蔡英文現総統の下で副総統を務めた頼清徳氏が選出された。昨日行われた即日開票の結果、昨晩遅く親米派の頼氏が当選した。1996年に直接総統選が導入された後、同じ政党・民進党が3期続けて政権を担うことになったのは初めてである。台湾海峡へ中国機の飛来などで騒がしくなっている近年、台湾政府が中国との関係をどう選択するのか中国やアメリカのみならず、日本も、また国際社会も注目しているところである。

 今回の選挙の結果では、蔡政権の親米路線を継承する頼新総統の選出にアメリカ政府はホッとしていると思うが、中国政府が圧力を強めるのは確実で、台湾と中国の緊張が高まることが懸念される、

 頼政権にとってやや心配なのは、民進党は選挙前まで立法院113議席の過半数57議席を超える62議席を抑えていたが、今回の選挙で11議席も減らす51議席で過半数割れとなり、52議席を獲得した国民党の後塵を拝することになってしまったことである。与党民進党は、これからの議会運営に厳しい対応を迫られることになる。この結果に中国政府は、「民進党が島内(台湾)の主流の民意を代表出来ないことを示した。祖国が最後には統一されるのを妨げることは出来ない」と冷ややかな談話を発表した。

 頼氏は、日本人ともかなり親交が深く、この点で台湾海峡の平和維持のために日本政府とも協力関係を構築する方向へ進むのではないかと思う。日本の政治家は、その言動には憲法の平和精神を忘れることがあってはならないと散々言い聞かされているにも拘らず、自己流に憲法解釈を行うきらいがあるので、予めその点を心に留めておく必要があると思う。

 さて、「令和6年能登半島地震」により、いろいろ問題点が明かされることになった。ひとつは、志賀町の北陸電力志賀原子力発電所で一部油漏れがあったとの報告である。大きな事故につながる心配はないと大きく取り上げられてはいないが、能登半島の日本海岸沿岸を襲った地震で、沿岸部、特に輪島市では約4mも地盤が隆起したという。志賀原発周辺も地盤が隆起したことは想像出来る。この原発周辺の海域では、7日と10日の2日間油が海上に流出したとされている。実際2日に2号機から1万9800リットルの脂が漏洩し、そのうち6リットルが敷地外の海へ流れたと見られている。放射能漏れについては触れられていないが、後から度々訂正している状況を知るとどうも100%信じることが出来ない。第2の福島原発にならなければ好いがと祈る思いである。それにしても志賀原発があるとは、この地震が起きるまでは知らなかった。東日本大震災以来、原発の恐ろしさを誰もが知ることになり、政府、自治体、電力会社は市民に恐怖感を与えることを恐れて、原発の存在をアピールすることにためらっているのではないだろうか。能登半島地震は、地震王国の日本で原発を開発することに改めて警鐘を鳴らしたのではないかと思う。

 各地の避難所では、対応に追われているが、中学生を集団で移転させる計画が進み、中学生の一部が家族と別れて一時集団で避難所へ移動したり、昨日と今日始まった大学入試共通一次テスト受験のために、受験生を金沢市内のホテルに集団移転させたり、現地被災地も大変であるが、全国から派遣された自治体職員の苦労も並大抵のものではないと推察することが出来る。今日現地被災地を岸田首相が訪問したが、裏金の大金を少しでも被災地に提供するようなことは考えられないものだろうか。

2024年1月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com