5985.2024年1月10日(水) 災害、事故に続いて著名人の訃報

 能登半島地震による死者が昨日200人を超えた。地震のあった元旦当日は、幸い死者はいないとこのブログにも書いたが、その後家屋崩壊やら火災発生により次第に犠牲者の数が増えてきた。行方不明者が死者を遥かに上回る3千人を超えているというから、死者の数はこれからもっと増えることだろう。

 今年の年始は、元旦に続いて翌2日には羽田空港航空機衝突事故が起き、年初から災難に襲われているが、地震被災地では交通網が遮断されている道路が多く、復興には大分時間がかかりそうである。岸田首相も復興予算を組み、全面的に被災地の支援に取り組むと述べていたが、それは予備費から復興資金47億4千万円を支出するということである。その考えと意欲は良いとしても、何でも安易に予備費から充てるというのが、スッキリしない。一般には大受けする決断かも知れないが、議決をせずとも何でも予備費から出せると軽々に考えられては堪ったものではない。近年政府の予備費が理由もなく増え続け、要求があれば出して点数稼ぎをやられたのでは、いくら原資があっても足りない。かつて財政投融資が派手に運用され、2号さん予算として専門家らから批判されて止めることになり、メディアで報道されることはなくなったが、今予備費が巨大化すると財政投融資の再現になりかねない。政府はコロナ対策として予備費を増やしてきたが、この地震を足掛かりに、再び国会の決議を得ることもなく支出出来る予備費の膨張が心配である。

 さて、嫌なことが続いているが、今年になってから立て続けに著名人の訃報が伝えられている。写真家の篠山紀信氏、タレントの中村メイコさん、そして昨日は歌手の八代亜紀さんが亡くなったと報じられた。中野サンプラザで行われた会社の社員慰労会で八代亜紀が直に歌うのを聴いて、本当に上手な歌手だなぁと敬服したことがある。八代の5階建ての事務所兼自宅は、わが家から歩いてほんの10分ばかりのところにある。今日も所用で出かける途上、自宅前を通ったら普段は絵画などの展示品がガラス越しに見える大きなウィンドウにシャッターが下り、隣の入り口には弔問に訪れる人に応対する係員が立っていた。彼女は歌以外にも絵画の腕が大分優れていた。姿を見たことはないが、それでも活躍していた人がいなくなるというのは、何となく寂しいものである。外国人では7日にドイツでサッカーの「皇帝」と呼ばれたベッケンバウアー氏が、オーストリアのザルツブルグで亡くなられた。女性問題でとかく話題にはなってはいたが、選手としても監督としてもワールドカップで優勝したヒーローだった。また、現役時代には、ヨーロッパ年間最優秀選手バロンドールに2度も選ばれた名選手である。

 そして、午後になって庶民には無縁だが、大邸宅の火事発生である。「闇将軍」と言われた田中角栄元首相の「目白御殿」が火災に見舞われ、800㎡の自宅1棟が消失した。昭和史の舞台を作ったとも言われ、大勢の政治家が頻繁に陳情に訪れたお金に糸目をつけずに建てられた御殿である。出火原因は、どうやら娘の真紀子元外相がお線香を上げ、線香の火の消し忘れということから、失火となりそうである。

 今年の年頭は、こういう不幸な現象が立て続けに起きているが、地震の影響が経済にも影響を与えるのではとの懸念に対して、昨日東京証券取引所では、日経平均株価が対前日385円の33,763円で33年ぶりのバブル後最高値を付けた。そして今日は、更に高騰を続け、対前日比678円の終値が、34,441円となり、1990年2月以来33年10か月ぶりの高水準となった。地震が一段落すれば、その被害の甚大さに上がり続けた株価も落ち着くだろうが、当分は様子見である。

2024年1月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com