5982.2024年1月7日(日) 全国高校ラグビー、桐蔭学園が制す。

 今日は昭和天皇が崩御されてからちょうど35年になる。

 そのような日に悲しみを募らせるかのように、テレビでは相変わらず元旦に起きた能登半島地震の被災地の状況が映し出され、孤立して取り残された地域の厳しい姿が憐れみを誘っている。発生から5日経った昨日、意外にも北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党総書記から能登半島地震へのお見舞いのメッセージが送られて来たという。東日本大震災の際にも送られなかった見舞のメッセージが今回送られて来たのは、何か含みがあるのだろうかと考えてしまう。いつも世界を驚かせるような突飛な行動に出る金総書記の行動に、林芳正・官房長官は、感謝の意を表したいと述べるに留め、事柄の性質上返答を控えると語っただけだった。

 被災地では、度々の余震と雨にやられ、道路の遮断があり、支援物資が運び込めず、支援にも困惑している。気象庁によると、6日までに最大震度7を含む地震は580回を数え、避難生活を余儀なくさせられている住民も不安を口にしている。今日も何度か余震があった。いつになったら被災地の人びとは安心して過ごすことが出来るのだろうか。

 さて、3代に亘りラグビーに没頭した近藤ラグビー一家として、毎年楽しみにしている全国高校ラグビー(花園大会)決勝戦が大阪花園ラグビー場で行われ、夏の高校野球優勝校・慶應高校に続いて、同じ神奈川県代表校・桐蔭学園が前回優勝校の福岡代表・東福岡高校を8-5の僅か1PK差で破り、3年ぶり4度目、春の選抜大会に続く優勝を果たした。

 神奈川県の高校ラグビーは全国的にもレベルが高く、代表校は毎年ベスト8には入っている。私が湘南高校ラグビー部主将としてプレーしていた70年前は、母校は負けてばかりいたが、今ではかなり実力を付け、私立の強豪校の間で大体ベスト8に入り、公立高校として最も実力を備えていると思っているが、今年の花園大会神奈川県予選では、準々決勝でこの桐蔭と対戦して100点ゲームで完敗した。それでもかなり善戦したと評価されている。それは、県予選決勝戦の対戦相手の東海大相模高ですら、実に59―0のスコアで完敗を喫したくらいだっからである。公立高校では、私立校とは異なり優秀選手を全国からスカウトするようなことは出来ないので、どうしても学校、OB会ぐるみで部活動強化に努めている私立高校には対抗出来ない。

 今日優勝した桐蔭学園は決して長い歴史と伝統がある高校ではなく、母校ラグビー部より歴史は浅いくらいだ。古い記憶を辿ると、小田急線柿生駅からバスで15分程度の地に創立されたのが、私が鉄道会社に入社した翌年の1964年、東京オリンピック・イヤーだった。

 当時町田駅で見習い駅員を務めていたが、時折柿生駅で助勤を務めさせられたことがあったが、近くに新設校桐蔭学園があるとは聞かされていなかった。そして朝改札口に立っていると到着した電車から詰襟の高校生がぞろぞろ降りて来た。駅の先輩に聞いて桐蔭学園の生徒だと知った。それが、この桐蔭は、ラグビー、野球などスポーツばかりではなく、案外文武両道に近い道を歩んでいるようだ。

 そんなこともあり何となく身近な感じがして、全国大会に出場すれば応援しているが、部員は100名を超え、地元の神奈川、東京の他に、福岡、熊本、大阪、茨城、埼玉県の他にマレーシアからも留学生がいるというから、スカウトをして強豪校になる下地はあるのかも知れない。我々がプレーしていた当時は、全国的には地方の公立校、北見北斗高や、秋田工、黒沢尻農高のような地味な地方の高校が強かったが、今では全国から優秀選手をスカウトする都会の私立高校が強くなった。それはそれで良しとしても、よほどの思い込みと地元出身選手がいなければ、地元の応援を得られなくなるのではないかということを、1984年に予想を覆して夏の甲子園を制し、県民を歓喜させた茨城県立取手二高野球部の近くにいてその記憶とダブらせながら感じている。

2024年1月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com