5979.2024年1月4日(木) 箱根駅伝の青山学院、地力で駒沢大に勝つ。

 今日は勤め人にとっては仕事始めである。会社勤めのころは、お得意様へ年始の挨拶に回っていたものだ。東京証券取引所では、今日が大発会だったが、能登半島地震の犠牲者へ哀悼の意を込めて黙とうを捧げ、恒例の打鐘は行われなかった。地震の影響もあって景気の先行きが懸念されたのか、昨年末の日経平均株価に対して一時770円も下がり、終値は-175円だった。今年の景気について証券大手3社の社長は比較的楽観的な見方をしていたが、早くも円安傾向が進んだように不透明要素が多く何とも言えない。景気が良くなることを祈るしかあるまい。

 さて、第100回という記念すべき大会となった「東京箱根間往復大学駅伝競走」は、昨日連覇と2年連続3冠を狙っていた駒沢大有利の予想を覆し、青山学院大が10時間41分25秒の大会新記録を打ち立て、2年ぶり7度目の総合優勝を飾った。

 僭越だが、駒沢大の優勝を予想した各メディアには、一昨年の出雲駅伝以来の駒大の勢いに呑まれて、青学の実力を過小評価したきらいがあったと考えている。実際青学の今大会の記録は、大会新記録であり、10人のランナーが持てる実力を充分発揮したと言えよう。その一方で、駒大選手の力を実力以上に買いかぶっていたようだ。それは、取材力が伴っていなかったからだと思う。その証拠に、スタート直後の1区では、確かに駒大のエース篠原倖太朗選手が、トップで青学をリードしたが、以後全区間において駒大は青学に圧倒された。結果的に全10区間で青学の9勝1敗だった。それでも駒大全選手も力走し、出走した23大学の中では青学に次ぐ第2位となった。しかし、青学に敗れ、これほど両大学の出走者の結果について差があったことを見通せなかったのは、各スポーツ記者に事前の取材力が充分伴っていなかったことと、選手の能力を見抜く眼力が不足していたからではないかと思う。

 ところで、地震、航空機衝突事故、箱根駅伝など国内情勢ばかり話題になり、ほとんど報道されなかったが、年末年始の間に、ウクライナとパレスチナ・ガザ地区の戦闘では画期的とも言えるニュースがあった。

 そのひとつは、ウクライナ情勢である。この年末年始の29日と2日にロシア軍がウクライナへ最大規模の攻勢を仕掛けたが、これはこれまでのウクライナのエネルギー施設から防衛産業に標的を変えたものと見られている。

 もうひとつは、パレスチナ攻撃でレバノンの首都ベイルートとイランから厳しい声明が発せられたことである。ベイルートでイスラム組織ハマスの幹部サレハ・アルーリ氏がドローン攻撃により殺害されたことに、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの指導者は、イスラエルによる明白な侵略だと強く非難し、イスラエルがレバノンに戦争を仕掛けた場合は、ヒズボラの戦闘行為にはルールがないとまで述べた。

 また、イランでは昨3日、南東部で2度の爆発があり、95人が死亡した。2020年に米軍の無人機攻撃で殺害されたイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官の墓前で行われていた追悼式典中に墓地へ通じる道路に仕掛けられた爆発物がテロリストの遠隔操作によって爆発したと見られている。ライシ大統領は凶悪かつ非人道的な犯罪と強く非難した。最高権力者のハメネイ師は、断固たる対応を取ると語った。

 このように、世界は刻一刻と激しく変わっている。我々は、国内の事象にも目を向ける一方で、海外の動きからも目を逸らすことは出来ない。

2024年1月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com