5965.2023年12月21日(木) 大阪万博は身勝手な主催者に振り回されている。

 2025年に大阪で開催される大阪・関西万博が事業費の高騰により、開催されるかどうかさえ懸念されるように思える。ここへ来て、事業費が誘致申請の時に比べて、約3倍に跳ね上がり、関係者は思案投げ首のようである。事業費高騰を直撃したのは、建材費や人件費の上昇もあるが、一番堪えたのは、万博終了後に会場である人工島夢洲にIRカジノを誘致するための公費を投じていることにあるようだ。そうだとするとこれほど好い加減なプロジェクトはない。

 今日も朝の「羽鳥モーニングショー」で議論していたが、現時点で公費として国が6千1百億円、大阪府と市がそれぞれ1千1百億円支出の予定で、それを国民がどれほど負担することになるのかと試算していた。国民ひとり当たりで1,325円、大阪府民6,338円、大阪市民20,090円と算出していた。ところが、共産党によると、国民負担はひとり約2,800円、大阪府民負担額は国民負担と合わせてひとり約9,100円、大阪市民に至っては、国と府民分を合わせてひとり約107,000円の高額負担となっている。万博開催に積極的に活動していたのは、大阪地区で支持を伸ばしている吉村洋文・大阪府知事、横山英幸・大阪市長をはじめとする日本維新の会である。万博の事業費が増え続けることに関して、馬場伸幸・日本維新の会代表は、「金の無駄遣いとは言えない。万博からIRというレールが敷かれていて、大阪・関西地区に大きなインパクトを与える。惜しみなく投資する」とまで言っている。カジノのための万博であると自白しているようなものだ。外国パビリオンの建設申し込みも思わしくないようで、前回のように岡本太郎の「太陽の塔」や、「月の石」が脚光を浴びたような盛り上がりがあるだろうか。入場料が大きな収入源のようだが、半年に亘る開催期間中の入場者を2,820万人との皮算用のようだが、東京ディズニーランドの半年間の入場者数が896万人であり、目標に達するのは、中々至難に見える。

 公費の微小額を負わされている国民の立場から言えば、際限のない増額に早く最終的収支を詳らかにして、どこが支払うべきかをきちんと公にして責任をもって義務を果たしてもらいたい。そして大きな赤字を生んだ場合、責任者は潔く身を退くべきだと思う。

 さて、先日Googleから、本ブログの11月分アクセスの分析結果を知らせてくれた。11月も一番アクセスが多かったのは、「2022年8月16日、つまらない新聞小説」だった。これは、今までに何度か1位になっている。よほど関心を抱いてもらえたのだろうか。購読している朝日朝刊にその時連載されていた多和田葉子氏の「白鶴亮翅(ハッカクリョウシ)」を批判的に書いたものである。この他に山崎豊子氏の盗作問題を取り上げたブログにもかなりアクセスがあった。

 これまでほぼ1年間に関心を持ってもらったブログは、概して政治的、また社会的なコラムを書くことが多いが、案外文学に関する話題にアクセスが多い。国内外の政治的な話題や、スポーツなどは考えていたほど興味を持っていただいていない。まぁこれは個人的な問題なので、あまり気にすることは無いと思うが、これからどういう分野の問題点を取り上げたら、より一層関心を抱いてくれるだろうか。のんびり考えてみたい。

2023年12月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com