また巡ってきた「旧敬老の日・9月15日」である。今日この日に妻とお見合いしてちょうど45年になる。結婚したのは翌年の5月だった。2人の息子もそれぞれ独立して孫も併せて5人になった。ひとつの責任は果たしたのではないかと思っている。
さて、先月末以来国際的に注目されていた、化学兵器を使用したと非難されていたシリアへの武力介入が土壇場で一時回避されることになった。ひところはアメリカがオバマ大統領の面子をかけて議会が国内に強い武力介入反対の声を無視してまでもシリアへの攻撃に強気の姿勢を示していたが、国際社会で心強い賛同を得られず、国連安保理事会の同意も得られる見通しが立たず、結局ロシアの仲介により、シリア化学兵器廃棄の条件付で武力行使を思い留まらざるを得なくなった。
米ロ両国は化学兵器禁止条約の実施を担う化学兵器禁止機関(OPCW)に対して、シリアの化学兵器廃棄の提案を行う。シリアはこれを受け入れるが、もし違反した場合は国連から経済制裁を受けることになる。しかし、シリアがすべての化学兵器を廃棄するのは2014年半ばまでにとなっており、これでは毎日のように内戦状態に晒され難民が出ているシリアの悲惨な現状を救うことにはならないと思う。いま戦火に怯えるシリアの人々を直ちに救う手立ては他にないものだろうか。
取り敢えず、大きな戦争に発展する心配は薄れたが、シリア安定・平和の灯火はまだ遠いところにある。
ところで、東京オリンピック開催の嬉しいニュースに比べれば、それほどのパンチは効かないかも知れないが、昨日鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所から新型の固体燃料ロケット「イプシロン」の打ち上げに成功したことは快心のヒットである。先月末に予定されていたが、発射直前になって異常を誤検知して打ち上げが中止され延期になっていたものである。今度こそは間違いなく打ち上げ成功である。このロケット打ち上げには大きな意義がある。その最たるものは、費用が38億円という、これまでに打ち上げた基幹ロケット「H2A」の約1/3にコストダウンできたことである。これで安い費用で今後需要増が期待される小型衛星の打ち上げ市場へ打って出られることである。ただ、開発の背景には、有事の際に必要な衛星を随時打ち上げられるようにする安全保障上の意味もあるようで、早くも中国や韓国辺りからはミサイル開発と揶揄されている。
もうひとつ気になったニュースは、今日関西電力大飯原発3、4号機が定期検査のため停止されたことであり、日本国内の全原発50基の稼動はこれでゼロになる。福島原発の汚染水漏れが世界的に注目を浴びている中で、検査終了後改めて再稼動をするつもりなのかどうのかの決断を迫られている。
昨年6月ヨルダンを旅行中に大飯原発再稼動が現地でも大きな話題となり、新聞紙上に大きく報道された。今日稼動を停止させた原発は、その直後の7月に再稼動されて今日に至ったものである。
さあ再稼動をどうするのか。福島事故を見ていると、もう原発は金輪際止めて欲しいと思っているが、政府はどうもそんな気はないようで、法衣の下に鎧を着て当面様子見のスタンスである。