5954.2023年12月10日(日) 大谷翔平選手、ドジャースと史上最高額で契約

 MLBナショナル・リーグのエンジェルスからフリーエージェントとなっていた、大谷翔平選手の来年度の所属チームが漸く決まった。今シーズンの大谷選手の活躍は目覚ましく、44本のホームランを打って日本人選手として初のホームラン王に、更に指名打者最優秀選手にも選出されたうえに、二刀流の投手としても10勝をあげてMLB史上初の2年連続での2桁勝利、2桁本塁打を達成し、シーズンMVPを史上初となる2度目の満票で受賞した。連日のようにメディアが来年度はどのチームでプレーするのか、興味深く報道していたが、ウィンターミーティングが終わって大谷選手自身から移籍先が公表された。いくつか移籍の可能性のあるチームの名前が伝えられていたが、一番可能性があると見られ優勝の可能性もある、エンジェルスと同じロサンゼルスを本拠地とするドジャースに決まった。何といっても一番驚かされたのは、その膨大な契約金である。実に、10年契約で総額7億㌦(日本円で約1,015億円)とこれまでの全スポーツ選手の契約金の中でも最高額だそうである。

 北米の4大プロスポーツの中で、フットボールのNFLではチーフスと2020年に契約したマホームズ選手の10年総額4億5千万㌦が史上最高額だった。サッカー界ではアルゼンチンのメッシ選手の契約金4年で6億74百万㌦が、1年単位で比較すると大谷選手を上回るが、契約の総額では大谷選手の契約が上回り、プロスポーツ史上最大の契約になったと伝えられている。

 それにしても、日本選手が本場のアメリカで数多くのアメリカ人選手を追い越して史上最高額の契約を射止めるとは、大谷選手の実力もさることながら時代も随分変わったものである。来シーズンは、ドジャースの一員としてプレーすることになるが、「現役生活最後の日まで、ドジャースのためだけではなく、野球界全体のためにまい進したいと思う」と前向きの気持ちをSNSで発信した。

 来シーズンは、残念ながら右肘手術のために投手としては出場の可能性はなく、二刀流の活躍は望めないが、打者として今年以上の活躍をしてくれるのではないかと期待している。開幕戦は、ロサンゼルスではなく、韓国ソウルでサンディエゴ・パドレスを相手に戦うそうである。大谷選手の更なる飛躍を期待したいと思う。

 話は大分逸れるが、今高校教育の分野で密かに調査が進められている問題がある。埼玉県教育委員会が男女別学の公立高校を共学にすべきか検討を進めているという。浦和高、浦和女子高、等男女別学の名門公立校が広く知られる埼玉県は、全県で139高校の内、12校が男女別学で、その割合は8.6%であるが、全国でも3番目に多い。全国47都道府県の中で、公立の男女別学校があるのは、僅か8県にしか過ぎないという。その中で1番多いのが群馬県で、2番目が栃木県というように関東地区に男女別学の伝統校が多い。そもそも公立高校の男女別学は、戦後GHQが認めなかった筈なのに、なぜ男女別学校がこんなにあるのだろうか首を傾げたくなる。

 埼玉県でこの問題が取り上げられたのは、昨年4月に埼玉県民から「国連の女子差別撤廃条約に違反している事態は是正されるべきだ」といった苦情が県へ寄せられたことが発端である。弁護士を含む苦情処理委員会が調査を実施したが、男女別学校にはいくつかの問題点が指摘された。ひとつは、管理職や教職員の性別が、偏り過ぎていることであり、もう一点は学習科目で、男子校のみに理数系の学科が設置され、女子校だけに「家政」と「外国語」分野の学科が設置されていることが問題視された。

 実は、埼玉県では20年前にも男女別学解消を求める苦情が寄せられたことがある。苦情処理委員会はその時にも県立高校の共学化早期実現を勧告したが、一律共学化に反対する署名約27万人分が知事に提出されたそうである。検討した県教委はその時共学化の実現という結論には至らなかったと語ったが、今回教育長は社会状況の推移を踏まえ充分検討すると応えている。浦和高は伝統校であり、母校湘南高とも長年交流を重ねてきた経緯もあり、この先どうなるのか興味を持って見守りたいと思っている。

2023年12月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com