ペンクラブ9月例会でパーティ前にいつも著名人が30分程度のスピーチがあるが、今日は前文化庁長官でペンクラブ会員でもある近藤誠一氏が「世界における日本文化」というテーマについて話されるとのことだったので、楽しみにしていた。近藤氏は日本人の特徴として3点を挙げた。
- 日本人には自然に対する自然観とも言うべき哲学がある。無理に自然を克服しようとの気持ちがなく受け入れようとする。
- 黒白をつけるという気持ちがなく、曖昧さがある。二元論は馴染まない。これがアングロサクソンとは異なる。
- 目に見えないものに価値を見出す。
他に氏自身が深く関わり登録に貢献された富士山の世界遺産についても、富士山の文化遺産としての日本人の美意識と価値について、文化遺産である富士山が葛飾北斎らに絵を描かせるインスピレーションを与えたことが富士山の文化遺産たる価値であると述べたことが、近藤氏の異色の文化的視点であり、文化観だと思った。
近藤氏は湘南高の7年後輩で、昨年もペン例会でお互いに紹介し合ったが、今日は今書きかけているノン・フィクションの中でトラック島アイザワ大酋長と佐々木信也さん、さらに母校の甲子園優勝などについて記しているので、期待しておいて欲しいと言って、楽しみにしていると言ってもらった。
さて、8月の夏休み期間中に近くの目黒区立宮前公園のテニスコートで、子どもを対象にテニススクールを開催していた。私自身は隣の世田谷区に住み目黒区民でないとは言え、わが家から3軒隣のコートで大声を上げるとその声が区の境界線を越えてよく耳に届き、やかましくて迷惑を蒙ること甚だしい。特に指導するコーチの怒声が連日二階のわが書斎にまで直接響いてくる。何年か前にもある会社のテニス大会を開催して、その賑やかな応援の声には閉口したものだが、今回の大声は窓を閉め切っても耳に入ってくる異常なものだった。堪りかねて現場に行き、管理人に注意を促したが、しばらくするとまた大声になり、一向に収まる気配がない。数日してまた同じスクールを開いていたので、堪りかねて目黒区スポーツ振興課なる部署に電話で事情を説明した。担当者は、相談してすぐ回答するということだったが、それから3週間が過ぎたが返事はなしだった。
先月末あまりにも長いノーリプライにメールで苦情を送ったところ、近々文書にて回答するということで、今度こそどんな返事が聞けるのかと思っていた。ところが、それから何日経っても、またなしのつぶてであっという間に3週間が経過した。
誠意がないことはもちろんであるが、こんな対応で果たして充分な区民サービスなんてできるものだろうか。あまりの不誠実さを放っておくわけにもいかず、一昨日改めてメールで名前不詳の担当課長に事情を知らせ、2度あることは3度ありというように返事は期待できないので、月末に直接区役所へ事情を聞きに伺うから課長に会える日時を教えて欲しいと伝えた。その返事が珍しく早く今日課長からではなく、担当者から受け取った。
どうも役所というところは、ピントがずれている。何を考えているのか、そもそも住宅地帯のド真ん中で大きな声を出すようなイベントは近所迷惑なので極力控えるよう、今後は企画を考えてもらいたいと思っている。住民へのサービス精神に疎いところが感じられて、あまり信用できないが、約束の期日に課長に会ってクレームに対する気持ちや、住民サービスについて考え方を尋ねて来ようと思っている。