5949.2023年12月5日(火) 岸田首相と林・日大理事長の軽薄な発言

 昨日のブログに岸田首相をはじめとする国会議員の「ウソ」と「おとぼけ」について呆れたと書いたが、首相の虚言をバラすような写真が今朝の朝日一面トップに載った。昨日首相は自民党政調会長時代の2019年に、党本部を訪問されたアメリカのギングリッチ元下院議長との面談の際、旧統一教会の友好団体「天宙平和連合ジャパン」のトップ梶栗正義議長が同席していた事実が明らかにされたにも拘わらず、大勢の人と会ったので、誰と会ったかは記憶にないと言い逃れをしていた。

 ところが、今朝の朝日新聞一面トップに首相と、ギングリッチ議長、梶栗正義議長にアメリカ人のアメリカ旧統一教会会長の4人が並んで撮った記念写真が掲載されたのだ。首相の発言がウソでない限り、首相の記憶力もまったく当てにならないことを証明したことになる。そして、今日の朝日夕刊に首相が子どもが悪あがきするようなコメントが載っていた。「面会した際に、同席者を含めて写真を撮ることはあり得る。写真があったとしても認識は変わらない」として、面会に教団関係者が同席したことは知らなかったと強情に繰り返した。首相にはわが身に危険が迫ったら、ウソであろうとも押し通す強い虚言癖があるのだろう。だが、これでは世間が納得しないことが分からないのだろうか。岸田政権の末期症状を象徴しているようだ。

 それにしても自民党内のキックバック、及び脱税行為は常態化していて、この件について野党は近々国会で質問するであろうし、東京地検特捜部も調査を進めるようなので、この際当たり前になっている政治資金規正法に違反する政治資金パーティに絡んだ裏金について、ぜひともメスを入れて欲しいものである。

 同じように昨日取り上げた林真理子・日本大学理事長が記者会見の場で、一連の不祥事に絡んで自らの進退を問われ、「改革の途中なので、成し遂げなければならない」として意外にも続投する意向を改めて示した。林理事長は、減給処分を受けたが、学長と副学長が辞任する処分に比べてさほど重い処分には思えない。林理事長ら日大執行部には、本当に改革の意欲があるのだろうか。理事長就任直後から浮ついた様子だった林理事長は、実際「週刊朝日」の最終号となる23.6.9休刊特別号上に、28年間掲載された対談「マリコのゲストコレクション」でエッセイストの阿川佐和子女史をゲストに呼んで対談した。(以下「週刊朝日」から抜粋)

 阿川「~日本文藝家協会の理事長をなさって超多忙なのに、その上、日大の理事長なんて、なんでそんな大変なことを引き受けたんですか?」と尋ねられ、林「だっておもしろそうじゃないですか。阿川さんもどうですか、『母校の慶應の塾長になってください』と言われたら」、阿川「ダメ、そういう能力はない」、林「例えばもし今、つぶれかかったどこかの女子短大から『立て直してくれませんか。好きなようにやっていいですから』って言われたら、おもしろそうだな、やってみようかなって思わない?」、阿川「思わない。『おもしろそう』のベクトルが林さんとは違うんだな。~」

 という流れの中で、林理事長は旧知の阿川女史との対談で気持ちが緩んだこともあろうが、楽観的に面白半分の気持ちで理事長職を引き受けたことが、この会話からもよく分かる。この期に及んで、辞めたら「それ!見たことか!」と顰蹙を買うことは当然である。ここは、せめて本気を出したフリをしてでも、出来るかどうか不透明な改革路線を軌道に乗せるまでは辞めるわけには行かないだろう。

 それにしても岸田首相にせよ、林真理子日大理事長にせよ、どうして責任ある立場にいる人が、事実をぼかそうとしたり、大仕事を真剣にやろうと思わないのだろうか。

2023年12月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com