2326.2013年9月25日(水) またまたJR北海道のお粗末

 今日もまたJR北海道の不祥事について3日連続になるが触れないわけにはいかない。今夕のニュース番組ではすべてトップニュースとして取り上げられ、見つかったレール補修基準の誤った適用と会社の対応を厳しく批判している。

 レール幅の広がりを補修していなかった問題では、昨日まで放置していたのは97か所と報告していたが、新たに今日170か所を放置していたと発表した。合計267か所になる。

 仮にも人命を預かる鉄道会社の人命軽視、仕事に対する無責任さ、加えて事の重大さがぴんと来ていない鈍感さには、国土交通省ばかりでなく、専門家、鉄道ファン、利用客まで呆れ果てている。最早企業体の体を成していない。旧国鉄からJRになった時決められたレール幅のルールを遵守していなかったというから何をかいわんやである。遠因に赤字体質とか、組合問題があると言われているが、そんなことより従業員が安全基準を守ろうとしなかったことこそが言語道断で許されることではない。全社員頭を丸めて出直すより、手立てはあるまい。

 さて、アマゾンに注文した2冊のうち、1冊が送られてきた。中島敦著「南洋通信」という書物で、著者中島が戦時中に国語教師として南洋に赴任していた間に妻や友人へ宛てた手紙を公開したものであり、現地における当時の身の回りの情報が参考になるのではないかと求めたものだ。ただ、中島はトラック島も訪れたようだが、勤務地はパラオ南洋庁だったので、彼の著書からどの程度トラック島に関する当時の情報が得られるか、まだ分らない。中島は開戦の年にパラオに赴任し、現実の南洋群島の様子を見ているうちに次第に日本の南進政策に疑問を感じ、喘息を患ったせいもあり退職して翌年末に33歳の若さで亡くなっている。

 ところでコラムニストの天野祐吉氏が今朝の朝日新聞にこんなことを書いていた。アメリカは1%の富裕層と99%の貧困層で成り立っている。国民一人ひとりの所得の真ん中になる人の所得の半分に満たない人の割合を「相対的貧困率」というそうだが、先進国では日本がアメリカに次いで2位だそうである。あまり嬉しいことではない。発展途上国を除外しているので、中国やインドなどの途上国や貧しい国との比較はしようがない。だが、英仏独に比べると日本は一般には中産階級が多くて貧富の差がないと言われているが、必ずしもそうではないことが分る。そういう傾向を正そうという一つの表れかどうか分らないが、今介護費用を年収の多い高齢者に対して現在の介護費用の約2倍を負担させ、一方で年収の少ない人の介護費用を引き下げようとの案が検討されているらしい。

 ただ、その年収の多い人というのが、どういう基準になるのかイマイチはっきりしない。今のところ年金収入が280万円以上の人を指すそうだが、280万円以上の年金をいただいている人はかなりおられるのではないか。ちっとも金持ちではなく、何とか生活を送っているという人たちの間でもこの280万円を超えている人はかなりいる。どうも「金持ち」基準がすっきりしない。高級官僚と政治家、つまり実態経済を身体で知ることのない人が、好い加減な基準で「エイ ヤー!」とばかり決めてしまうからだろう。これでは2倍に値上げされる「金持ち」ではない年金生活者は堪ったものではない。

2013年9月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com