5917.2023年11月3日(金) 今日は「文化の日」、85歳の誕生日を迎えた。

 今日は祝日・文化の日で、私にとっては85歳の誕生日でもある。息子たちや弟妹からもお祝いのメールをもらった。いつの間にか、長期高齢者の入り口を通り過ぎ、この年齢になってしまった。85歳と言えば、四捨五入すれば90歳である。もう余生もそんなに長くはないが、今まで通り健康で自由気ままな生活を続けられたら有難いと思っている。5人兄弟妹の2番目だが、幸い5人が5人、皆それぞれ元気であることが嬉しい。2週間後には、妹宅で久しぶりに5人兄弟妹全員揃って食事をすることになっているので、今から楽しみにしている。今日まで大きな病気もせず、健康でいられたのは、幸せだと思っている。育ててくれた両親も今やこの世にはいない。せめて父が亡くなった93歳までは生きてみたいと思っている。

 私が生まれた時は、前年に盧溝橋事件が勃発して日中戦争が始まり、軍国色が強まった時代である。戦雲が垂れ込め、遂に3年後には太平洋戦争に突入した。そんな戦時体制下で両親も随分苦労されたことと思う。

 今日皇居では文化勲章の親授式が行われ、能楽師の野村万作さんら7人に天皇陛下から文化勲章が手渡された。この他に、恒例行事である秋の叙勲が行われた。中でも最高の賞である、旭日大綬章を授かったのは、14人であるが、その内元政治家が12人である。また、私より年長者は14人中ひとりしかいない。政治家や公務員に授与される傾向があるが、それでもこういう温かく平和な雰囲気が感じられるのは良いことだ。私が生まれた当時は、時代が天皇制絶対国家体制であったせいもあり、今の文化の日も明治天皇が誕生された日に因んで明治節と呼ばれていた。その1文字をいただいて私は「節夫」と名付けられたが、終戦の翌年には現在の平和憲法が公布され、軍国調の明治節から文化の香り漂う文化の日に衣替えした。誕生日が文化の日になってホッとしている。

 しかし、その平和憲法の存在も今年戦後78年を迎えて、自衛隊を憲法上認めようとする自民党と日本維新の会を中心にして、聊か危うい空気が漂っている。今や国会でも私より若い、最年長議員の二階俊博・自民党元幹事長を始め、すべての国会議員は皆戦争を知らない世代になってしまい、同時に議員全員が戦争を生身で怖いと感じる人たちではなくなってしまったのだ。世界では今ウクライナ、パレスチナで激しい戦闘が続いている。戦争を知らない日本の国会議員らが限りなく近い将来に現行憲法を改正して、自衛隊を軍隊として、防衛費を膨らませ、臨場感で戦争を知らないその戦争に向け一歩を踏み出すのを黙って見ているわけには行かない。

 残念ながら、85歳になっては憲法改正を止めるために、学生時代の60年安保闘争時のようにデモ活動をするということはもう不可能である。でも、それは今の右傾化政治をこのまま見逃して、隠居生活を送れということではない。戦争に熱中し過ぎると、今後数年もするととんでもないハップニングがあるような悪い予感がしてならない。

 それはさておき、一昨日母校・湘南高校の同窓会組織「湘友会」大和支部から再来週にパレスチナ・イスラエル問題などについて講演を依頼された。一応お引き受けすることにしたが、パレスチナ問題については、専門家ではないので、あまり深く立ち入った話は出来ない。しかし、日本ではパレスチナ問題がそれほど知られていないので、自分がこれまでにイスラエルや周辺のアラブ諸国を旅した時の厳しかった体験を話して、少しでも聞き手がパレスチナとアラブの問題に関して、関心を持ってもらえればと願っている。

2023年11月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com