5888.2023年10月5日(木) トラブル頻発!無統制の「日本維新の会」

 このところ芳しくない話ばかりが聞かれる「日本維新の会」に、また厄介な問題が降って湧いた。

 同党の鈴木宗男参議院議員が、党や政府に届け出を提出することもなく、政府が渡航中止勧告を出しているロシアへ出かけたことが分かった。同党共同代表である吉村洋文・大阪府知事は厳しく処分されるべきであると述べ、藤田文武・幹事長は処分を検討する考えを示した。党規と政府勧告を無視することまでして、敢えて訪ロした鈴木議員は、一体何を考えてウクライナへ侵攻したロシアなんぞへ出かけたのか?

 以前からロシアに政治的なパイプを持つことをひけらかしていた鈴木氏は、首都モスクワでルデンコ外務次官、コサチョフ上院副議長と会談して、「いまこそロシア主導による停戦が必要だ」と伝えたという。これでは、クリミア半島を一方的に奪われ、昨年2月ウクライナへ侵攻したロシア軍の行為は、身勝手なロシアの侵略であり、クリミア半島から軍を撤退させ、ウクライナ東部のロシア占領地域からロシア軍が退くことが休戦の条件、と主張するウクライナの考えとはまったく相反するものである。あくまでロシアに忖度し擦り寄った主張である。事実日本政府もウクライナの主張を受け入れ、「日本維新の会」も同じ考えである。

 鈴木氏は、コサチョフ副議長が「日本が反ロシアの方針を取ったことで、日ロ関係が第2次世界大戦以降最悪になった」と批判したことに、同調し、自身も副議長と同じ考えであるとまで述べ、元の日ロ関係へ戻したいとロシアに気を遣う発言をしている。

 鈴木氏の言動は、日本の国会議員としての言動と責任を蔑ろにするものであり、国会議員の資格はない。数日内に帰国した後に、国会から、また党からも厳しい非難を浴びるだろう。

 鈴木氏には、冷却化した日ロ関係を少しでも融和させるために自分なりのイニシアチブを取り、今や政界で存在感が薄くなった立場を改めて世間へ認知させようとの下心があったのだろう。だが、松野博一官房長官は、「ロシア全土に渡航中止勧告以上の危険情報を発出しており、如何なる目的であろうとも国会議員を含め、すべての国民に渡航中止を勧告している」と、鈴木議員の身勝手な行動を批判している。どうしてこうも自己本位な行動をする国会議員が現れるのだろうか。

 この他にも、「日本維新の会」では、昨日前川清成衆議院議員が、公職選挙法違反で辞職願を提出した。この他にも足元で大阪府議が大阪市議からセクハラ行為で告訴されたことを受け、除名処分にした。また、別の大阪府議も政治資金収支報告書を期限内に提出しなかったことで離党勧告処分を受けた。

 後から後からこうも不祥事が起きるのは、党に何らかの欠陥があるとしか思えない。「日本維新の会」は成り上がり政党のせいか、選挙で勝って議員数が増えるにつれて増長し、良識に欠ける低次元の議員が多くなってきた。2025年開催予定の大阪・関西万博も台所事情は火の車で、不足した費用集めにドタバタを繰り返している。1本の筋が通ったことが出来ない、だらしなく、情けない政党である。大阪や関西ではこんな政党がなぜ飛躍するのか、まったく理解出来ない。馬場伸幸代表は、以前に「共産党は日本からなくなった方がいい政党」と述べて一部に顰蹙を買ったが、むしろ「日本維新の会」の存在こそが、日本の政治をダメにするのではないか。「日本維新の会」こそ党の解散を考えた方が良いのではないだろうか。

2023年10月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com