5881.2023年9月28日(木) 中国という得体の知れない尊大な国

 日ごろから謎の多い覇権国家「中国帝国主義国」の様子が最近少しおかしい。登用されてから間もなくして剛泰・前外相の行方が突然分からなくなった。間もなくして王毅前外相が外相に復帰した。その間の経緯は不明である。そして、今度は李尚福・国防相の行方が不明とされている。剛前外相、李前国防相とも習近平国家主席の側近で、習主席の覚えが良かった筈であるが、要職にあった閣僚が突然表舞台から姿を消してその消息すら伝えられないのは、いわく言い難い理由があるのだろう。こんな闇の中の閣僚交代は、政権内のみならず国民にとってもすっきりしないのではないだろうか。記者会見の場で問われた毛寧報道官は、状況を承知していないと述べただけである。その後一向にその辺りの事情について明快な説明がない。このように闇に閉ざされた中国政権のやろうとしていることは、相変わらずよく分からない。習主席を含む上層部で何か公に出来ないトラブルでも発生したのではないか。

 今中国では経済も減速傾向が見られ、とりわけ不動産業の不振が中国経済の足を引っ張っている。中でも不動産大手の恒大集団の経営危機がこれまでの成長経済を急速に減速させた。

 そんな折も折、中国政府は、数十年ぶりに治安管理処罰法なる法案を改正すると公表した。中華民族の感情を損なうような服装や発言など、日常生活の着衣に至るまで禁止する法案を検討中だというのだ。かつて国民は人民服を身に着けることを強いられた。当時は国が貧しかったこともある。1970年代に初めて中国を訪れた時、街を歩いている人々は皆人民服を着て、車は少なく人々は自転車に乗っていた。それは全てにおいて質素なものだった。時代は変わって、当時から考えれば、今では中国は世界第2の経済大国に成長した。生活面も豊かになり、服装も華やかになって町行く人々の姿は、パリやニューヨークと変わらないものとなった。そんな時に伝統的な中華民族らしからぬ派手な服装の着用にブレーキをかけようというのだ。日本の和服も制約の対象になるようだ。庶民の生活の細部にまで立ち入ろうとする政権トップは、一体何を考えているのか分からない。

 また、都合が悪くなると自らの責任をすべて他へ責任転嫁するのが、これまでの中国流のやり方である。それは、原発汚染処理水の放流についても露呈された。日本に対して徹頭徹尾科学的な処理は問題にせず、IAEAも認める日本の「汚染処理水」という表現を「汚染水」と汚れたままの原発排水であるかのようにごまかして世界中に発信している。それは中国自身が「汚染処理水」ではなく、「汚染水」を流し続けている事実を隠すための隠れ蓑である。随分身勝手で悪質ではないだろうか。今夕の朝日「素粒子」にこんな皮肉が載っていた。「同じ海域で操業する中国の船がとった魚は食べるけど、日本の船だと禁輸。処理水をめぐる隣国の対応の理不尽」。皆そう思っているのだ。

 中国の次期国防相が誰になるのか。この政府の言うことは信用ならないが、どんな言い訳を述べて公表するのか、先ずは中国政府の発表を待とうと思う。

 ついては、中国の最友好国であるロシアでもお粗末なドラマが演じられている。ロシアは仕掛けたウクライナ戦争で苦戦を強いられているが、先日クリミア半島の黒海艦隊司令部がウクライナから攻撃を受け、ソコロフ司令官以下34名が死亡したとウクライナが発表した。爾来、ロシア軍は士気に影響するとして司令官は健在と反論し、その映像まで公開した。だが、その撮影日が明確でなく、死んだ、否死んでいないの言い争いが、ウクライナとロシアとの間で繰り返されている。ロシアは、日時の分かる映像に司令官と国防相とでも会話している姿とか、司令官がウクライナ政府要人との会話を生放送すれば、生きていることをウクライナに知らせることは出来るではないか。

 こう言うのも憚るが、中ロの周りには馬鹿々々しい話が多すぎる。

2023年9月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com