どうも「日本維新の会」という新興政党が信用ならない。代表、幹事長ら首脳陣の言動にあまりにも常識を欠く点が多いことと、事実を精査せず反対意見を封殺しようとする覇権主義的なパフォーマンスなど、傲慢で不誠実であるからである。常に上から目線で尋ねられても誠実に応えようとしない。維新の会は大阪を中心に近年関西地区で支持層を拡大しているが、支持率が伸びている思い上がりのせいか傲慢とおふざけが過ぎるような気がしてならない。
一番気になったのは、7月に馬場伸幸・維新代表が日本共産党はなくなったらいい政党だと、民主国家の政治家が絶対言ってはいけない無礼な発言をしたことである。維新に比べて遥かに長い歴史があり、その間帝国主義、及び軍国主義による弾圧を受けながら戦ってきた共産党に対して、あまりにも礼を失した暴言である。共産党は維新に対して発言の撤回を求めているが、馬場代表は信念を持って発言したとして撤回の気持ちはまったくないと突き放している。他の野党や自民党の一部からも強硬な馬場発言に対しては、民主主義の根幹を揺るがすものだとして批判的な声が聞かれる。しかし、維新内からは何ら反省の声は上がってこない。
そこへこのほど藤田文武・維新幹事長に政治資金規正法違反の疑いが出てきた。交通費を自らの政治団体に寄付していながら、その内の一部60万円を報告書に記載しない。多分遊興費にでも使っていたのだろう。国会議員のいつもながらの言い訳として、藤田幹事長も事務的なミスにより記載が漏れたとあまり深刻には受け止めていないようだ。
さらに地方自治体では、こんな馬鹿げたことまでやる程度の低い女性議員がいる。大阪府交野市議会選挙で維新の大阪市議会議員が、ポスター掲示場のポスターの維新候補者を緑の太線で囲み、他の候補者のポスターを緑で塗りつぶすという子どもじみた悪戯をした。ここまで子どもじみた悪ふざけをやる議員がいても、全党的に何ら反省の色は見られない。
他にも日本維新の会については、大阪で大きく飛躍している実績を後ろ盾に自意識過剰で、選挙民に対しては何でもお返しするので、何事も自由にやらせて欲しいとばかりに奔放に振舞っている。その典型が、大阪・関西万博の開催である。これを成功させた後に万博会場跡地に維新首脳は、大阪IR・賭博場を始めようというのである。賭博によるギャンブル依存症のイメージや風俗環境問題から周辺住民から反対の声が上がり、訴訟にまで発展しながらも、大阪府と大阪市は民営民設で自治体が第一次的に運営に関わるものではないと言い逃れを言っている。実質的には行政が土地を提供し、売り上げから分配金を得る構図である。これに日本維新の会は当初から積極的だった。つまり維新は賭博の生みの親でもある。
およそ近代政党とは思えない維新が、大阪を地盤に全国で支持者を伸ばして行くのが、気がかりである。
それにしても大阪府民は、どうしてこのような第2自民党を支持する選挙民が多いのか、理解出来ない。日本維新の会の存在が、日本の政党政治に大きな障害とならないことを願うばかりである。