最近あまり日本では話題に上がらなくなったが、今日9月9日は、旧暦5節句の最後の「重陽の節句」に当たる。中国では奇数は縁起の良い数字と考えられ、奇数が重なることを幸運と信じている。今日はご近所に住んでおられ、敬愛する小中陽太郎さんの誕生日で89歳になられた。小中さんは、生年も昭和9年であり、昭和9年9月9日という珍しい「三重吉」の運命を背負っておられる。お名前の「陽太郎」の「陽」も重陽から拝借したと伺った。その小中さんが昨年12月にご自宅で転倒され頭部を強打して、その後入退院を繰り返しながらも今も意識が戻らない。お気の毒としか言いようがない。今日奥様にお電話したら、先月1週間ほど病院にいたが、またご自宅に引き取って毎日看護師さんが来られ、胃瘻の処置をされておられるという。1日も早いご回復をお祈りするばかりである。
さて、昨日は熱帯性低気圧の影響で一時的に東京でも激しい豪雨があったが、千葉、茨城、福島各県では記録的な大雨により、千葉県茂原市、君津市、鴨川市、大多喜町、茨城県日立市、福島県南相馬市では、観測史上1日としての雨量が1位を記録した。
そこへ昨晩から奄美地方のトカラ列島で群発地震が発生し、それは今朝になっても止むことなく、2日間で震度1以上の有感地震は、実に200回を上回ったという。どうして日本にはこうも台風や地震など自然災害に襲われることが多いのだろうか。
海外では、アフリカのモロッコで今日7時(日本時間)過ぎに内陸部でマグニチュード6.8の大きな地震が発生し、通信社によって異なるが、ある報道ではこれまでに800人を超える死者が出たという。この地震で熱暑と建物の崩壊、加えて余震により、更に犠牲者が出ることが懸念される。
ネットでアフリカの地震を調べていたところ、日本では大きく報道されなかったと思うが、2017年には西アフリカのシェラレオネの首都フリータウンで大規模な地滑りが起き、1,100人が犠牲になった。ちょうど雨季が始まった時期で、人口の都市集中化と森林地域の減少が災害を加速させたようだが、ご多聞に漏れず、ここにも地球温暖化の影響が色濃く表れている。
世界気象機関(WMO)とEUの気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス(C3S)」が、3日前に今年6~8月の世界の平均気温が観測史上最も高くなったと発表した。それによると6~8月の平均気温は16.77℃で、平年を0.66℃上回った。海面水温も過去に例のない高温が続いており、8月の平均水温は20.98℃でこれも平年を0.55℃上回り、過去最高になった。この高温のせいで、南極の海氷の面積はこの時期としては記録的に小さくなっており、平年を12%も下回っているという。先に国連のグテーレス事務総長が「気候崩壊が始まった」と危機感を示し、各国に温暖化対策の加速を強く促しているが、それに積極的に応じている国は残念ながら見当たらない。
局地的な災害、伝染病の大流行、はたまた核の使用などによって地球の破壊、或いは人類の滅亡が一部に懸念されているが、今覇権主義により世界中から非難されながらも戦争に熱中しているロシアや、領海を一方的に拡張して周辺国から強い抗議が寄せられている中国のような国もある。それより何より身近に人間誰もが関わっている二酸化炭素の極度の排出などによって今世紀中にこの地球上から生物がすべて姿を消す恐れがあることを、世界各国の首脳らは心してもっと地球温暖化対策をどんどん進めて欲しい。今や戦争なんかやっている場合ではない。