このところ日本スポーツ界の力が全般的に上がって、スポーツ・ファンがかなり盛り上がっている。昨日沖縄で開催中のバスケットボール・ワールドカップ(W杯)順位決定リーグ最終戦で、日本はこれまで国名も知らなかったアフリカのカボベルデを破り、アジア最上位が確定して来年開催のパリ・オリンピックへの出場権が決定した。バスケットボール(通称バスケ)のように背の高い選手が有利なスポーツでは、日本は決定的に不利で、他のスポーツに比べても世界のレベルからはかなり遅れ、人気も取り残されている。野球、サッカー、ラグビー、バレーボールはもちろん、女子サッカーにも人気では及ばないかも知れない。
実際日本バスケ代表の実力は、1976年モントリオール五輪でエジプトに不戦勝して以来ほぼ半世紀の間公式戦で外国チームに勝ったことがない。それがNBAチームに所属する選手も加わるようになり、チーム力も向上し、今年のW杯では格上のフィンランドとベネズエラに勝ち、勢いに乗ってカボベルデを倒し、五輪出場権を勝ち取ったのである。幸い大会がバスケ・ファンの多い沖縄で開催され、熱い声援を受けて選手を力づけたことが大きいが、NBAサンズの渡辺雄太選手や、日本国籍を取得した元アメリカ人・ホーキンソン選手のような本場仕込みの長身選手が加わったことにより、これまでにはない実力を発揮することが出来るようになったと言えよう。今後バスケ・チームの大いなる活躍を期待したいところである。
ついては、今大会の参加国を見て、昨日対戦したアフリカのカボベルデという見慣れない国があるのに気付いた。偶々昨日日本チームが対戦することになったが、今大会まで寡聞にしてその国名を全く知らなかった。
改めてこの「カボベルデ」という国を調べてみたところ、1975年にポルトガルから独立したばかりで、その時点で日本とも国交を結んだが、現時点ではお互いに外交官事務所は置いていない。アフリカ大陸から3700㎞も北西部に位置する滋賀県程度の国土に約56万人の人口を抱える小さな島嶼国である。農漁村の島で日本からは遠洋漁業船が補給基地として立ち寄ることが多く、そのためであろうか、日本との貿易は日本の年間5千万円の輸出だけであるが、経済支援では4番目に多い。今回この国は日本人に強く印象に残ったことだろうから、今後交流を深めていければ良いと思う。
小学生のころは、世界地図でよく外国の地名探しを楽しんだものだったが、その当時ブータンの首都はプナカだった。ブータンという国すら知られていなかった当時、各国の首都名を覚えてはお互いに友だちと教え合っていた。中でもプナカは、名前が面白いと興味を持たれた。だが、今ではブータンの首都はティンプーに変わっている。1955年まではプナカは温暖の地ゆえに「冬の首都」と呼ばれ、1907年には初代国王の戴冠式が行われたが、55年以降プナカは「冬の首都」を返上し、ティンプーが通年の首都となった。この事実もごく最近まで知らなかった。他にも世界にはまだまだ興味深い都市があると思う。手の空いた時に、そんな都市を探してみようかなと思っている。これもバスケのお陰である。