5839.2023年8月17日(木) お盆休みに猛威を振るった台風7号

 昨日お盆は終わったが、今年は台風による天候異変で航空、鉄道など交通機関を主に大きな影響を受けた。特に、JR東海道新幹線は区間計画運休などで対応していたが、突然静岡県に豪雨が襲来し、東京発着の新幹線もかなり影響を受け、東京、名古屋、新大阪の各駅では、多くの乗客が乗車出来ず混みあっていた。今日も混乱は続いていた。

 今甲子園では夏の高校野球が真っ最中である。昨日の3回戦では千葉県代表校・専修大松戸高が茨城県代表校・土浦日大高とベスト8入りを賭けて戦ったが、専大松戸高は6点をリードしていながら6―10で逆転負けしてしまった。その一因というわけではないが、応援団が新幹線の遅れにより、甲子園の試合開始に間に合わなかったことがある。甲子園アルプス・スタンドの同校応援団席にぽっかりと大きな穴が開き、プレイボールに先立って新幹線の遅れで応援団が間に合わないとの場内アナウンスまであり、観客の同情と拍手を受けていた。こればかりは誰の責任でもなく、気の毒としか言いようがない。事程左様に今年のお盆シーズンは日本中台風に翻弄されたと言って好い。

 一方で、お盆は恒例的に夏祭りや花火のシーズンでもあり、各地で伝統的な行事が行われているが、これもご多分に漏れず、台風にかなり影響を受けたようだ。今夏は徳島の「阿波おどり」が、台風の襲来とその最中に線状降水帯が発生する警告に際し、安全上の配慮から徳島市長が主催者の実行委員会に対して中止を勧告した。だが、実行委員会は開催を強行した。動画を観てみると雨が降る中で観客も少なく踊り手は衣装もびしょ濡れになって踊っていた。流石に強行したことについては、かなりの批判が寄せられたようで4日間の最後の1日は中止となった。主催者側の催行したい気持ちもよく理解出来る。ここ数年開催したくともコロナ渦の影響で実施出来ず、漸くコロナも下火になり手ぐすね引いてその日を待っていた主催者にとっては、この程度なら大丈夫と判断した苦渋の選択だったと思う。来年こそはうっぷん晴らしにも青天下に思いっきり踊ってもらいたいものだと思う。

 さて、ハワイのマウイ島で1週間前に発生した山火事が、島のリゾートである中心都市ラハイナを中心に西部の街を焼き尽くし、多くの被災者を生んだ。現在までに死者は110人、行方不明者は1千3百人に上がっており、人的被害はさらに拡大すると見られている。消失家屋も2千7百棟に達している。バイデン大統領も過去100年以上の間の最大の災難事故であると言い、被災地に緊急支援を行い近日見舞に訪れると発表した。写真で見る限り一面焼け野原になっており、島で突風に煽られた時の火災には、恐ろしいものを感じる。住民は住むところを失い、食料は支援物資に頼りこれからどう生活を再建していくのか、多くの住民が困っている。

 マウイ島の人口は、2022年に16万5千人である中で約290万人の観光客を受け入れてきた。観光業によって生活の基盤を築いていた島の経済は、当分立ち行かないだろう。ハワイは日本との関係も深く、この火災により日本からの移住者によって1912(大正元)年に建立された「ラハイナ浄土院」も一部を残して消失した。今年7月にコロナ渦を乗り越えて4年ぶりに開催されたラハイナ浄土院の盆踊りが、目新しく記憶に残っていると原源照住職は寂し気に語った。仮に東京がこのような火災に遭ったらどうなってしまうだろう。広島と長崎の長い再興期間を経て復興したことも合わせ考えると他人事とは思えない。

2023年8月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com