5833.2023年8月11日(金) 日大の甘い体質、アメフト部処分5日で解除

 沖縄、九州地方周辺をほぼ10日間に亘り襲来していた台風6号が漸く九州方面から朝鮮半島へ向けて去って行った。すると今度は小笠原諸島周辺から台風7号が北上し、来るお盆には関東、東海・近畿地方にやってくる勢いである。それでもお盆休みを旅行で楽しもうとする人々が日本各地を移動したり、海外へ向けて飛び立っている。今日も高速道路はどこも車で渋滞している。

 この暑い盛りに甲子園では6日から全国高校野球大会が開かれているが、今日は神奈川県代表校・慶応高校と福井県代表校・北陸高校の2回戦が行われた。最近WBCの試合を以外ほとんど野球をテレビ観戦することはなくなったが、慶応高校は母校ではないものの慶大の付属校でもあり、甲子園で慶応義塾塾歌が場内に流れるシーンを観てみたくなり、試合開始からゲームセットになるまで見続けた。思えば、高校3年時は母校湘南高校も県大会優勝候補に挙げられ、7年ぶりに全国制覇も期待していた。だが、準決勝で慶応に敗れてしまった。慶応はそのまま県大会を勝ち抜き甲子園に出場した。そんな生酸っぱい思い出があるが、今や母校と同じような高校と言っても好い。

 試合は1回から5回まで毎回得点を重ねた慶応が9-4で勝ち、3回戦へ駒を進めた。試合を観ているとこの炎天下に選手と観客の熱中症を避けるため、昨年まではなかった5回終了後にクーリングタイムという10分間の休憩を取ったことが、この夏の猛暑を表している。高校野球は爽やかな印象をイメージさせ、暑い最中ではあるが、現場のファンの気持ちは分からないまでも一服の清涼剤になる。今月22日の決勝戦まで高校球児はグランドで全力を尽くして悔いのないプレイをして欲しいものである。

 さて、そんな爽やかな高校野球のイメージとは異なり、先日来世間を騒がせている日大アメフト部の大麻・覚醒剤事件が、すっきりとした解決への道を歩んでいない。

 実は、アメフト部員が5日に逮捕され、日大は直ちにアメフト部の無期限活動停止処分を決めた。ところが、昨日日大はその活動停止処分を解除すると発表したというから驚くではないか。処分が出してから僅か5日後の解除である。同時に9月2日に開幕する関東学生アメフト連盟のリーグ戦へ参加の申し入れを行った。だが、関係者の処分を含めて事件の全容の解明がなされておらず、再発防止策も示されていないとして連盟は、日大の要請を却下した。

 このような日大の甘い体質は、発表したプレスリリース上によく現れている。日大は、本件は部員1名の薬物所持という個人犯罪であり、個人の問題を部全体に負わせることは教育機関の判断としては最善の措置ではないと言っている。そうだろうか。そんな個人犯罪を起こさせたのが、日大アメフト部の連帯責任であり、それを監督出来なかったのは大学当局の責任であると思う。

 林真理子理事長をはじめ、日大の首脳陣は考え違いをしていないだろうか。今回の処分解除の背景には、保護者から激しい突き上げがあったことが影響しているようだ。昨年の前理事長による背任事件以後、林新体制により出直した筈の大学が、人は変われど中身は変わらずである。まったく旧態依然であることに失望感を覚える。これではマンモス大学・日大の再生は、まだまだ遠いと言わざるを得ない。

2023年8月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com