5829.2023年8月7日(月) 埼玉県知事選の投票率が低い原因は?

 連日日本各地は猛暑と暴風雨に襲われているが、今月初め以来台風6号の襲来に被害を被った沖縄地方では、それがUターンして再び近海が台風に荒らされている。今も向きを北に代え九州及び西日本方面を視野に入れているようだ。沖縄では昨日線状降水帯が発生し、それは今日夜にかけて奄美大島、九州地方にも現れた。暑いばかりの関東地方にも少し雨の恵みがないものかと願っていたが、今夜辺りから雨模様となり、今週後半には、恵みの雨が降りそうだ。

 ついては、九州方面への台風の接近を考慮して、長崎市は9日に予定していた原爆犠牲者を悼む平和祈念式典の会場を平和公園から60年ぶりに屋内に変更する予定とし、岸田首相も危機管理や台風による交通インフラの懸念で欠席することに決まった。この長崎の式典は、正式には「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」といい、略して長崎平和祈念式典と呼ばれている。一方で、広島の場合は、「広島市原爆死没者慰霊式並びに平和記念式」と呼ばれ、略して平和記念式典といわれているが、広島は「記念」、長崎は「祈念」と別の文字を使用している所以がよく分からない。
 話題は一転するが、昨日行われた埼玉県知事選で現職の大野元裕知事が再選された。ところがその投票率たるや意外にも戦後全国で実施された都道府県知事選で最低の23.76%だった。東京に近く都内へ通勤するサラリーマンが多く、インテリ層が多く居住する埼玉県の投票率がこれほど低いとは意外だった。これには有権者だけの行動ばかりではなく、猛暑という天敵が立ちはだかったのではないかとも考えている。だが、2011年の同じ埼玉県知事選の投票率(24.89%)が、今回の投票率によって破られるまではやはり全国で最低だったことを考えると、そこには埼玉県民特有の選挙に対する見方や思いがあるのではないかと考えている。立候補者が必ずしも有名人でなかったこともあるだろうし、最初から勝負が分かっていたことも原因として考えられる。結局教育レベルが高く、若い世代が多く住む埼玉県の県民が、国民の義務である選挙権を行使しないというのは理解に苦しむが、国及び県の意向に沿えない住民が多いということであろう。この問題は単純に一過性で済ませられるものではなく、埼玉県民の意識や良識も疑わせる現象であり、埼玉県としても真剣に調査をして投票率低下の原因を究明し、それを高める対策を検討すべしであると思う。今回圧勝して再選された大野知事は、今回投票しなかった有権者のX%の人々が自分に投票しなかった場合には、自身が落選した可能性もあると冷静に捉え、全体の投票率向上のために何をなすべきか、今後県内の投票率を上げるための工夫を凝らす責任があると思う。

 因みに埼玉県知事選に次いで、過去低投票率だったのは、茨城県、千葉県、栃木県とワースト3は軒並み関東圏である。東京都は3位で1位は秋田県、2位は山形県で東北県勢が上位にいるのは、やや意外な感がする。東京都の投票率が高いのは、話題の著名人が立候補するケースが多いせいでもある。ともあれ如何なる選挙であれ、公明公正であるなら、多くの有権者が関心を持ち、投票所へ足を向けて投票率の上昇が望まれる。

2023年8月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com