5824.2023年8月2日(水) 今年7月の猛暑は過去最高、8月は?

 昨日は日中ほとんど病院の建物内にいたため、一時的な降雨がさほど凄いものとは思っていなかったが、テレビ画面で観るとそれまで猛暑に襲われていた関東各地では局地的に激しい風雨が襲い、ゲリラ雷雨と言われるほど激しいものだった。沖縄では台風6号の影響もあり暴風雨に襲われ、夏休みに入り大勢滞在していた観光客が、外へ出られず、沖縄発着の航空便は今日も全便欠航となった。

 ともかく今年の夏は随分暑いと感じたが、7月の暑さは45年ぶりに最高平均気温を更新して25.96℃を記録した。それどころか、過去120年間で、今年7月は観測史上最も平均気温が高い1か月だったという。7月の平均気温は45年前より1.5℃ほど上がったが、特に2000年以降に急に上がり始めている。

 こういう統計もある。これらの数値は全国の観測地点の平均値であるが、都市化の影響の大きい東京都千代田区、大阪市中央区、名古屋市千種区、福岡市中央区の大都市4観測地点だけの調査なら、今年7月の平均気温は全国15地点の平均値25.96℃より3℃近くも暑い28.84℃だった。更にアスファルト道路上などでは照り返しが強く地上すれすれの直射日光が当たるような場所では、正式に観測された気温より20℃程度高いというから、小さな子どもたちや、乳母車の赤ちゃんにとっては熱波であろう。心配なのは、気象庁係官が、「日本は8月が最も暑く、今年は例年に比べても高温になる予報だ」と述べていることである。先日グテーレス国連事務総長が、地球沸騰化の時代に入ったと語ったが、このままの状態では毎夏蒸し風呂に入るようなものである。愚かな世界の政治家どもは、核開発競争には熱心だが、地球温暖化防止対策には口先ばかりで一向に具体的な対策を踏み出そうとしない。いずれ皆石川五右衛門になることだろう。

 さて、時の経過や、ロシアのウクライナ侵攻などで人々の関心が薄れつつあるが、昨日でクーデター発生から2年半が経過して未だ事態が解決へ向かおうとしないミヤンマーで、ミンアウンフライン国軍最高司令官が首を傾げるような決定を下した。それはミヤンマー国軍が拘束した民主化運動指導者アウンサンスーチー氏に対して、33年の刑期を27年に減刑する恩赦を与えると発表したのである。どういうつもりで国軍がこの時期にスーチー氏に無意味で非情な恩赦を決定したのか理解に苦しむ。まったく茶番である。

 そもそも国民から圧倒的な支持を得た国民民主連盟(NLD)の指導者として、スーチー氏は国家顧問在任中に国軍の軍事クーデターによって理不尽にも身柄を拘束されたまま、今日までその居場所すら分からない状態である。世界中から非難を浴びた国軍は、この期に及んで一方的にスーチー氏に科した刑罰を減刑することによって、国軍の寛大さを示して市民の抵抗を和らげる狙いと受け取られているようだが、あまりにも現実離れした対応であり、その意図が不明である。現在78歳のスーチー氏の刑期を33年から27年に短縮したところで、スーチー氏は刑期を終えれば105歳となっており、今釈放しなければまったく意味はない。

 世界が非難するこのスーチー氏の身柄拘束に対して、世界の良識はまったく生かされていない。スーチー氏解放について、世界はもっと実行力のある行動を起こすよう広く訴えるべきではないだろうか。

2023年8月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com