5820.2023年7月29日(土) コロナ渦で人間の寿命と人口に変化

 人間の寿命が年々伸びているとは承知しているが、この2年間はその反対で寿命が短くなっていることが、厚生労働省が昨日発表した2022年「簡易生命表」で分かった。日本人女性の平均寿命は87.09歳で、男性は81.05歳だった。前年の21年の統計でも短くなっている。その原因はコロナ渦による死者数が全体的に寿命を押し下げたとされている。それでも私自身いずれお迎えが来るだろうが、現在平均寿命を上回っていられるのは、それなりに健康体であるお陰であると考えている。以前から女性は男性より寿命は長いが、1985年以来日本の女性はずっと世界一だというからすごい。男は女性に比べれば4位とやや下がっているが、世界で4位だから自慢しても良いだろう。貧しく衛生環境が整備されてない国が多いアジア、アフリカはとても長生きする環境にはないようだが、先進国の中でも北欧を除く欧米や、ロシア、中国などは長寿ベスト5にも入っていない。

 前記の通り寿命が短くなった現実とその原因は、コロナ渦により多くの高齢者が亡くなったことが大きな原因のひとつであるが、同時にそれは少子高齢化の影響と言われ、別の資料にも表れている。それは、総務省がこのほど今年1月1日の住民基本台帳に基づく人口を発表した。それによれば、前年に比べて日本の人口は80万5千人も減り、総人口は1億2,242万人となった。更にこの半世紀間で初めて全都道府県で日本人の人口が減ったことも想定外の現象である。これまで毎年人口が増え続けていた東京都ですら僅かながら減少した。

 問題は少子高齢化の進捗が刻々と進んでいることで、とりわけ地方で少子化が進んでいる。その中で東京都は毎年人口が増えていた。人口減少率が高い上位4県は、秋田、青森、岩手、山形のいずれも東北地方であることが特徴的である。また、65歳以上の高齢者の割合が高まり、全国平均で65歳以上の人口は29.15%となり、日本国民の10人にひとりが高齢者ということになる。子どもを増やすための異次元の少子化対策とやらを政府は実施しようとしているが、その背反にある高齢者対策も実施しなければならない。当然巨額の経費が必要となるが、一向に明確な根拠と予算歳出の具体案が生まれてこない。その一方で防衛費の大幅歳出には大きな反対の声が聞かれない。

 結局政府自民党は、使用目的を精査せず、自分たちに都合の良いように予算をばらまいているだけなのだ。このままだと、現在の人口流失の傾向は変わらず、一部の大都会は人口が増える反面、地方では人口減少が顕著となり、寂れていく一方であろう。

 さて、今福岡で開催中の水泳世界選手権で、日本選手があまり活躍出来ず、やや寂しい感じがしている。テレビでも中継されているが、今回は欧米豪選手の活躍に隠れて日本選手の活躍が目立たない。今日までに男子400m個人メドレーで銅メダルを獲得した瀬戸大也選手と、男子200mバタフライで同じく銅メダルを獲得した本多灯選手の2人しか表彰台に上がっていない。2020年東京オリンピックでは、女子の大橋悠依選手が、女子200mと400mの2つの個人メドレーでそれぞれ金メダルを、男子200mバタフライで本多灯選手が銀メダルを獲得したのに比べても大分劣る。競泳選手のレベルが欧米豪に離されているのを感じる。この復活対策も大会終了後に課題となることだろう。

2023年7月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com