5808.2023年7月16日(日) 夏祭りシーズンに際し安全面の配慮を

 昨日辺りから梅雨前線が日本海沿いに北上して北陸地方や秋田県では、豪雨による大きな被害が出ている。その反面関東方面では朝から空は真っ青で暑く、今日東京の最高気温は34.7℃だった。

 一方、この豪雨は日本だけに留まらず、お隣の韓国でも記録的な大雨により崖崩れや冠水が相次ぎ、地下道の浸水などで33人が死亡し、10人が行方不明だそうである。豪雨をもたらす一方で、猛暑が襲う近頃の気象には、聊か手の施しようがない。これも地球温暖化のなせる業であろう。年々地球上の気温は上がっており、このままいくと人間が生きていくには、地球は遠からず厳しい惑星になるのではないだろうか。

 この炎天下に日本各地では恒例の夏祭りの季節がやってきた。各地で古来のお祭りが何年ぶりかで復活した。小学生時代に房州の勝山町(現鋸南町)で毎年七夕ごろに行われていたお祭りは、今思い出しても楽しかった。数日前から町のあちこちで太鼓の音が聞こえてきて、お祭りに入ると道路の両側はお土産屋が並び、お小遣いをもらって友だちとぶらついた思い出がある。祭り本番には、地区ごとのお神輿と屋台が町内を練り歩いたものだ。まだ終戦後間もなく普段からあまり派手な行事がない時代だっただけに、それは賑やかで思い出深いものだった。

 昨日から3日間京都では、日本3大祭りの祇園祭が行われている。5年前に妻と高齢者用のツアーに参加し、山車にも上った。また、その一方で九州博多では伝統の夏祭の「博多祇園山笠」が開催されたが、昨日不幸にも死亡事故が発生した。山車の担ぎ手が、転んだ上に挽き山車に挽かれたという。他にも山笠に乗る「台上がり」の2人が山車の傾いた時に落下して負傷した。日本古来のお祭りは威勢が良く、元気づけられるが、時には危ないと感ずる時がある。原因を徹底的に究明して、不幸な事故を2度と起こさないよう気を引き締めてもらいたいものである。

 中でも毎年9月と10月に行われる大阪の岸和田だんじり祭りは、テレビ・ニュースなどで放映されるが、前々から危ないなと思っていたお祭りである。実際には、だんじり祭りは、岸和田市だけではなく、関西では堺市、淡路氏、泉佐野市、三田市、尼崎市、富田林市などでも行われているが、前記の市では近年祭りの最中にほとんど死亡事故が起きている。今これらの自治体では、継続開催に反対の考えも多く、土地の文化と伝統を生かすか、或いは危険を考え中止するかと住民の間でも結論は出ていないようだ。難しい問題ではあるかも知れないが、いかに伝統行事とは言え危険性が高いと思われ、その上で実際に事故が発生するようでは、やはりペースダウンするか、一部or全面中止するのも致し方ないと思う。

 岸和田だんじり祭りは大きな山車が道路上を大勢の勢子に引かれて走り、カーブでもそのスピードを落とさない点でバランスが崩れ危険度が高いと思う。あまり伝統にこだわることなく、先ずは安全第一を心掛け、伝統行事を楽しむことを考えたらいいのではないだろうか。夏祭りシーズンたけなわに際して感じたことである。

2023年7月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com