5798.2023年7月6日(木) 世界水泳福岡大会は、電通主導で収支は真っ赤っか?

 暑い! 妻は午前中外出していたが、目が眩むような暑さで身体がふらついたというようなことを言っていた。高知県四万十市では36.7℃を記録して全国でも最高気温だった。これから炎暑の季節が続くので、よほど注意しないといけない。毎日日課となっているウォーキングもこの暑さでは危険なので、今日も6時過ぎに陽が落ちてから出かけた。

 さて、東京オリンピック閉会後に組織委員会委員と業者の間で談合事件があったことが、明らかになり、独占禁止法違反の疑いで罪に問われた容疑者の初公判が昨日東京地裁で開かれた。すでに電通グループなど6法人と各社の担当幹部ら6人が起訴されている。この談合事件により中心となった電通と博報堂は、国或いは東京都、大阪府などから指名停止の処分を受けた。それについて去る2日の本ブログで「2025年大阪・関西万博は大丈夫か?」と懸念のコメントを書くことになった。万博では、東京オリンピック談合事件により手慣れた大手広告代理店の電通、博報堂らが入札禁止となったため、万博の準備万端整うに至らず、大分遅れが目立っている。

 そんな時に今月14日から17日間に亘って水泳の世界選手権が福岡市内で開催される。福岡市ではコンパクトの大会と銘打ちながら開催へ向けて突き進んでいる。電通は福岡市からは排除されていない。電通は、オリンピックの談合事件の反省もなく運営の中核を担っている。そうなると会場の看板には「コンパクト」どころか、「福岡がウルトラになる」と掲示され、派手な大会になりそうな予感がする。驚くのは、大会の組織委員会に電通、及び子会社電通九州の現職社長が委員として加わっているそうだから、両社長が水泳に関するそれなりの知識を有するにしても、これが談合とは無関係な純粋な世界の水泳大会だろうかと首を傾げざるを得ない。実際これで137件の契約の内懲りない電通が32件を随意契約で扱っているという。

 なお、開催が近づくにつれて大会の全体の収支目算もやや狂ってきたようだ。収入源である前売り入場券の販売もあまり芳しくないうえに、とりわけ支出額が当初予定の3倍と言われている。いくらコロナ渦や物価の高騰が影響を与えているにせよ、3倍とは常識を逸脱していないだろうか。あまりにも原価計算が甘かったのではないか。いずれにせよ大会の赤字額は、福岡市民が将来に亘って背負っていかなければならない。

 2030年の冬季オリンピック開催に札幌市が名乗りを上げたが、物価の高騰、東京オリンピックの不祥事などから、今市民の間にも開催に否定的な声が上がり、当初の札幌開催への熱気は薄れた。この種のビッグ・イベントの大会主催者は、熱気などに浮かされず、収支計算はもとより、大会準備のスケジュール、利用施設の建設などに長期的な視点からきちんとチェックする姿勢を堅持しなければならないと思う。

2023年7月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com