5793.2023年7月1日(土) 電動キックボードなんて禁止したらどうか。

 今日から道路交通法が改正された。その中で一番気がかりなのは、電動キックボードの利用に際して従来のルールが緩和されたことである。電動キックボードは、脱炭素化の解決につながるとしてその普及が期待されたようだ。そのために、まず免許証を必要としなくなったことであり、これまで装着を義務付けられていたヘルメットは自転車と同様に努力義務となったことである。更に16歳以上なら誰でも利用出来る。しかし、この利用者が車で渋滞している中を走り抜けるイメージを描くと危なっかしく危険で、どうしてこんな子どもの玩具のようなボードを混雑した車の傍を走るような舞台を設定したのか、理解に苦しむ。

 最初にこのニュースを聞いた時、先ず近々に事故が起きるのではないかと気になった。一番懸念されるのは、この電動キックボードが道路上を走行するにはあまりにも不安定なことである。小さな障害物によって転倒でもしたら普通のケガでは済まないのではないかとの懸念である。更に二次的な事故が気がかりである。割合倒れやすく、転んだ場合直ぐ背後を走行していた車と衝突しないだろうかとの不安である。また、自転車走行が可能な歩道を走行する際は、時速6㎞と制限されてはいるが、歩行者の間を縫って走行する場合、転倒して巻き添いになる歩行者が現れるのではないかとの心配である。

 このような不安定で危険な乗り物をどうして警察庁は認可したのだろうか。現場の警察官も恐らく事故が起きないか心配でハラハラしているのではないだろうか。憶測に過ぎないが、新しい商品として販売される電気キックボードのメーカー、関係業者らの強い要望に応えて政治家、役所が認めたのだろう。ごく限られた利用者のために、法改正を行い、事故の限りない発生を危惧しつつ安全のための配慮をしなければならない。これこそ無駄な費用と手間を弄することになる。

 電動キックボード先進国のフランスでは、事故の多発に各種の対策、利用上の制約などを実行している。パリ市内では時速10㎞に制限しているが、今年3月に電動キックボードの規制強化を発表した。約250万人の利用者がいるとされるフランスでは、事故の多発により、今年4月パリでレンタル電動キックボード禁止の是非を問う住民投票を行った結果、7.46%と投票率は低かったが、90%以上が禁止を支持し、パリ市長もその結果を地元の民主主義の勝利と評価した。パリ市内では今年8月末を期限にひとまずレンタル電動キックボードの営業は禁止されるという。パリ市と逆行する日本は事故の頻発を警戒し、これらの情報も有効に生かして慎重に精査して実用に生かして欲しかった。

 さて、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」創設者のプリゴジン代表が起こした反乱が、いろいろ憶測を呼んでいる。反乱1週間前にはワグネル解体の動きがあり、ワグネルが国防省と契約しなければ、ウクライナ侵攻作戦から除外され資金や物資の供給を受けられなくなると通告されたとか、ごく最近総司令官から副司令官へ降格されたスロビキン氏が反乱に関わった疑いで拘束されたとか、その他真偽を取り交ぜ情報が洩れ伝わってくるようだ。キンメイジ・米カトリック大学教授は、プリゴジン氏はプーチン大統領の身内のような存在だったが、今やコントロールが利かない危険な存在になっていたという。プーチン氏の権力地盤は今や限定的で、プーチン氏自身が権力を示すためにウクライナ戦争を激化させる恐れがあり、プーチン氏の力が落ちれば、ロシアは制御不能の状態になり、核兵器の管理に問題が生じると警告を発している。プーチン大統領がどうなろうと世界は危機を迎えることになりそうだ。いやはや我々は空恐ろしい時代に生きているということだ。

2023年7月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com