5792.2023年6月30日(金) 1年の半分6月が終わって思うこと

 水無月も今日終幕である。今年2023年もちょうど半ばに達した。6月と言えば梅雨の時節でもあり、気分的にはあまりスッキリとしない。今日も昼前から雨が降り出した。

 ついては、過去6月にあったことについて振り返ってみると、まず補聴器を使い始めたことがある。話す人の声がやや聞き辛くなり6年前に補聴器を使用し出した。状況によって効果のほどはいろいろだが、必ずしも完璧とは言えないまでも今ではこの補聴器がないとテレビの音声などは聞きにくくやゝ不便であると感じている。その点では補聴器に救われていると言える。その後も今日まで定期的に販売業者を訪れ補聴器の調子を診てもらっている。もうこのまま手放すことは出来ないだろう。

 その他に5年前には車の運転免許証を返納し、愛用していたフォルクス・ワーゲンも友人に譲って60年近いドライブ人生ともおさらばした。車との思い出は尽きない。ニューヨークで公認会計士をしていた、今は亡き友人と高級車コルベット・スティングレーを共有して彼の家に預けて、NYを訪れるとその車を運転してボストンなどへ出かけたものだ。サイパン島では毎年1か月の滞在中仕事上レンタカーを借りて役所などを周っていたものだ。海外ではしばしばレンタカーを利用した思い出がある。

 車に慣れ切ってしまったせいで、車を手放した現在若干の不便さを実感している。特に妻とはお互いが病院へ行く時や、自由が丘駅まで送ることが出来なくなって、若干不自由さを感じている。それでも最近変形性手指関節症により両手指が硬直化したので、仮に免許証を持っていたとしてもハンドルは握れないだろうし、運転はもう出来ないと諦めはついた。

 もうひとつ今月意外なことがあった。今年度4月分から国民年金と厚生年金が、物価変動による給付基準額の改定により引き上げられたことであり、68歳以上の受給者には原則1.9%分支給額が増え、6月から振り込み金額が増額されたことである。こんなことも現実にあるのだ。銀行口座を確認したが、まったく期待していなかったことであり、大した金額ではないにせよ嬉しい6月以降の置き土産である。

 さて、3年前の今日6月30日、香港で反中国的な言動を取り締まる悪名高き「香港国家安全維持法(国安法)」が施行された。1997年7月1日、香港の主権はイギリスから中国へ返還され、中華人民共和国の特別行政区となったが、1984年12月イギリスと中国が英中共同声明を公表したが、その中には50年間は1国2制度をもとに、社会主義政策を香港では実施しないことを約束した。

 しかし、毎度自国の都合だけで動く中国政府は、この約束を一方的に反故にして2014年に香港に対する全面的統帥権を明確化した。同年これに反対する市民、学生らが香港行政長官選挙の民主化を求めてデモ「雨傘運動」を展開し、国際世論に訴えた。2017年香港返還20周年式典で、習近平主席は「1国2制度」の1国を重視すると一方的に強調した。これはイギリスが中国に裏切られたわけであり、イギリスも中国政府に強く抗議し、共同声明を約束通り順守させるべきである。19年6月には、逃亡犯条例改定案反対運動で200万人の市民がデモに参加し、11月香港区議選で民主派が8割超を獲得した。それでも中国政府は市民の声を無視して、翌20年の今日6月30日に中国国会である全国人民代表大会(全人代)常務委員会で、香港国家安全維持法を可決成立させ、即日施行された。およそ民主主義的手段を選択しない中国政府は、傍から何を言われようと理不尽な政策を強引に実行するのだ。

 香港及び香港人民に対する中国政府の非民主的施策によって、自由を奪われた香港市民の中には、国外へ逃れる人々が絶えない。特に香港政庁に働く公務員に対しては、政府へ忠誠を誓う宣誓書まで書かされ、職場における密告なども茶飯事のようである。このため旧宗主国であったイギリスへの脱出、渡航が増え続け、イギリス政府はこの2年間に香港市民16万6千人に特別移民ビザを発給したくらいである。息苦しいと感じる公務員の数は年々増加して、今年3月には公務員が減って、欠員は定員19万人の1割に達して、一般業務に支障が生じているという。中国政府の狡猾、不条理、かつ非民主的な圧制については常に監視し、糾弾していかなければいけない。

2023年6月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com