5791.2023年6月29日(木) 自民党への献金額、医師連盟が断トツトップ

 今日も暑い1日だった。昨日東京都内で今年最高気温を記録したが、それも1日限りで早々にその記録を破り、今日も33.8℃の今年最高値を記録した。気象庁の発表によると、明日から明後日にかけて広い地域で雷を伴った激しい雨が降り、大雨や、落雷、竜巻のような突風に注意を促している。毎日続けているウォーキングは、午後6時過ぎにしたが、陽は落ちてはいてもまだ暑かった。

 昨日NHKが各経済業界の自民党への献金が多い団体名について報道していた。業界の狙いは容易に想像がつく。昨年四季報が発表した「自民党への献金額が多い上場企業TOP20」によると上位5位は、上からトヨタ自動車、日立製作所、キャノン、日産自動車、野村HLDだったが、トップのトヨタは、6千4百万円を献金したという。同時に発表された業界別献金額は、1位が日本医師連盟で2億円、2位は自由社会を守る国民会議という政治団体で8千8百万円、3位には、トヨタ社長が会長を務めている日本自動車工業会の8千万円、以下4位日立、富士電機が会員の日本電機工業会、5位に日本製鉄の日本鉄鋼連盟である。どうして清廉であるべき医師の団体がこのように断トツと思える献金を自民党に提供するのか理解出来ない。よほどのキックバックを求めていることは当然であるが、その医師にとってのKBとは一体何だろうか。

 一般的にこのような献金を行うことによって企業、並びに業界と自民党及び自民党議員とのつながりは一層強くなり、当然自民党はお返しを検討し、企業は見返りを期待する。これが、公には出来ない怪しげな密室とか、闇と言う言葉が使われる遠因になっている。

 このリストには挙げられていないが、手続き上漏れたのか、意図的に隠蔽したのか、ゼネコン業界と言われる日本建設業協会の献金がリストアップされていないのが不可解でもある。しかし、この中で日本建設業協会加盟企業の内93社が2021年までの過去10年間で20億円超の献金を行い、そのお返しとして大型開発工事発注の恩恵を受け、27兆円を受注していたことが明らかになった。去る19日の本ブログに「失態続きの大手建設会社」として取り上げた大成建設の手抜き工事と一方的な工期延長で、建設会社は一旦工事を受注さえすれば、あとは完了させれば好いと甘く考えていた節がある。しっかり監視しなければならないことは、自民党が工事費を支出するのではなく、工事代は国民の税金から支払われるものだということを忘れてはならないことである。

 オリンピックや万博開催に伴い新たに建設される国家的プロジェクトには、時の政権の介入と影響力が大きい。実際それを見通して経団連は、かつて自民党への献金の総額を決め、業界団体などに献金を割り振っていた。しかし、その後ゼネコン汚職が摘発され、経団連は1993年に割り振りあっせんを行わずに、献金は各企業の自主判断にゆだねると宣言した。それが、今年に入って実際に日本建設業連合会では、加盟各社に献金を割り振っていたことが内部資料から判明した。利権政治は財界の覚悟の甘さ故健在だったのである。

 実際、先日閉会となった国会では国土強靭化基本法改定法案が通ったが、大型開発推進が可能となり、ゼネコン界の社長たちが岸田首相をはじめ自民党実力者へお礼に訪れたようだ。こうして国の大型公共事業は、献金額の多いゼネコン業者に決まっていくのだろう。

2023年6月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com