5790.2023年6月28日(水) 「ワグネル」騒動、真実は分かり難い。

 今日は雨が降るのではないかと警戒し、傘を持参して出かけた。ところが、雨どころか日は照るし、蒸し暑く少々閉口した。午後には都内で32.3℃を記録して今年の最高気温となった。西日本や北関東を中心に各地で激しい雨と雷でゲリラ雷雨と言われるほどの荒れ模様だった。今日出かけたのは、セルビアから一時帰国中の友人、山崎洋氏と大学ゼミの仲間を合わせて5人で新宿のハイアット・リージェンシー東京内の「なだ万」でランチをともにする予定だった。すでに16日にセルビア大使館で開かれた彼の大著「山崎洋仕事集」の出版記念イベントで会っているが、いつも通り気の置けない仲間とじっくり話をしようということから今日食事をともにしたのだった。

 主たる話題は、例によって国際問題、特にセルビア人の気持ちと政治的立場についてだった。日本では、ユーゴスラビアが解体され6、或いは7つの国に分離した経緯について正確な情報を知る人は少ない。結局アメリカから伝えられる情報が主流となる。従って西側ではNATOのセルビア空爆は抵抗なく受け入れられているが、セルビアに住む山崎氏らの立場に立てば、それはとんでもない見当違いでNATO空爆は断じて許せないということである。大分以前まだ山崎氏の母上がお元気で電話でお話した時、母上もNATOの空爆を厳しく非難されておられた。中々真の情報を入手するのは難しいことだが、その間隙を突かれて現場に流れている間違った情報が日本に伝えられ、正誤に関わりなく信じることがよくある。気を付けなければいけない。

 さて、このところ話題をさらっていたロシアの民間軍事会社「ワグネル」とその創設者・プリゴジン代表について、一時消息が伝えられなかったが、結局ベラルーシへ入国した。消息は不明だったが、昨日になってベラルーシのルカシェンコ大統領が、彼は現在ベラルーシにいると正式に公表した。ワグネルの反乱で独裁者・プーチン大統領の権威は大きく損なわれただけに、大統領の裏切り者・プリゴジン氏への恨みは骨身に達するほどでとても許すことは出来まいと思っていたところ、ルカシェンコ大統領は、ワグネルの活動資金はすべてロシア政府が出資するとも語った。どうも解せない。プーチン大統領が、よくぞプリゴジン氏を許したものだ。しかもプリゴジン氏は、ルカシェンコ大統領を通してプーチン氏に、ショイグ国防相とゲラシモフ軍参謀総長の解任まで要求したという。プーチン氏がこんな要求を呑む筈がない。この辺りの駆け引きや結論をどこまで信用して良いのか分からない。もう少し、時間を置いてその時点の情勢を現実のものと受け止めるより仕方があるまい。

2023年6月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com