5788.2023年6月26日(月) ワグネル反乱騒ぎの決着は?

 世界中が昨日のワグネルの反乱から急遽部隊撤収に至った経緯と原因について関心を寄せている。昨朝の朝日一面の記事に引き続き、今朝の一、二面にも専門家の解説が載っていた。見出しだけ見ても一面に「ワグネル、部隊撤収」、「プリゴジン氏、罪問われず」、「プーチン政権打撃」、二面には全面に解説が紹介されている。「プーチン氏 窮余の追放」、「衝突回避 プリゴジン氏へ配慮」、「国内不安定 侵攻継続に難題」、「ベラルーシに『借り』」、「軍の士気低下に拍車か」、「最大の造反 揺らぐ政権の足元」という具合である。昨日は反乱だ、とか許せないと憤慨していたプーチン大統領のトーンダウンが目立つ。

 今朝も各テレビ局の報道番組では、識者がそれぞれコメントを述べていたが、全体として、ウクライナ戦争をいつまで続けられるかということと同時に、プーチン大統領の存在感の低下が話題になっていた。

 アメリカのブリンケン国務長官は、ロシア国内に深刻な亀裂が生じていると述べ、ロシアはウクライナ侵攻が失敗したうえに内憂も抱え込んだとウクライナにとって有利になるとの見解を示した。プリゴジン氏がベラルーシに向かったとの情報が伝えられて以降、氏は広報担当とも連絡が取れない状態にあり、ベラルーシに到着したことは確認出来ていない。CNNの元モスクワ支局長は、プーチンは裏切り者を決して許さないだろうから、ベラルーシで殺される可能性について言及している。ロシアの独立系メディアは、ロシア軍の将校クラスの話によるとプーチン大統領は、ワグネルの兵士に対しては反乱を不問に付すが、プリゴジン氏に対しては暗殺指令を出したと伝えた。プーチン氏の性格から推してこのままプリゴジン氏を見逃すとは考え難い。いつ決着がつくのやら、当分世界中の関心を集め続けるだろう。

 それにしてもこの問題はロシア国内の軍事作戦の方法論の違いと、権力争いでもある。内輪の問題をこじれさせたところでウクライナの国民には何の益ももたらさない。それよりこれからウクライナ戦争はどうなるのだろうか。ロシア国内の対立よりこちらの方がよほど重要である。今日の朝日夕刊「素粒子」欄には、「民間会社が侵略戦争をする異様さのなれの果てを見る。プーチン政権崩壊の序章か」とある。

 さて、新型コロナウィルス感染症新規患者数が一時の上り坂から落ち着き、減少を始めたということから、政府が5類移行と警戒度数を下げ、5月8日からマスク着用を強制しないなどと対策を緩和している。実際街でマスクを着けてる人はめっきり減った。毎日公表されていた新規感染者数も公表されなくなった。その後大きく報道されることもなく、沈静化しつつあると思っていた。ところが、今朝コロナ対策分科会会長を務めた尾身茂氏が、岸田首相と意見を交わし、「第9波が始まった可能性がある」と述べ、直近のコロナ感染者数の平均は、前週に比べて2.1倍に増えていると語った。尾身氏は、高齢者は特に要注意として、6回目のワクチン接種を勧めている。幸い先月20日に6回目の接種をすでに済ませた。

2023年6月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com