今朝の朝日の広告欄を見て「本当だろうか?」と疑問を抱いた。そこに多和田葉子著「白鶴亮翅(はっかくりょうし)」の出版が告知されていたのである。書名も難解だが、そのストーリーもややこしくて読んでいてよく分からない。実は、昨夏まで朝日朝刊に連載され毎朝読んでいた。あまりにも退屈でつまらなく、早く終わらないかなと思っていたところ、百回少々の連載で終わりやれやれと思ったものだ。ついこのブログ上に面白くない新聞連載小説と書いたところ、関心を持たれたのか意外に多くの方々にブログを読んでいただき、これまでに3度ほど月例のGoogleレポートで読まれた私のブログの中で1位にランクされたほどこのブログを読んでいただいていた。著者は芥川賞ほか多くの文学賞を受賞した著名な多和田葉子氏である、ドイツに在住してドイツ文学の権威としても知られている。それ故連載が決まった時は大いに期待して読み始めたものである。ところが、まるで興味が湧かず登場人物の人間関係もよく分からなかった。
それが新たに出版されたのだから、売れるのかなと思ったくらいである。よくよく広告欄を見てみると出版社が「朝日新聞出版」とある。加えてPRメッセージが揮っている。「世界文学を切りひらく作家によるはじめての朝日新聞連載小説」とある。そして「人びとと歴史が交錯する傑作」とコメントしてある。朝日社内でどれほど評価されたのか分からないが、ネームバリューがあり、異色の著名作家であり、朝日新聞の連載小説にも掲載された作品であり、何とか手を取り合って販売効果を高めようとの思惑があるのではないだろうか。
さて、今日はロシアでは第2次世界大戦で当時のソビエト軍がナチス・ドイツを破った日を記念した第78回対独戦勝記念日である。ただ、去る3日にパレード会場近くのクレムリンがドローンによる攻撃を受け、それはどちら側が仕掛けたものか不明だが、ウクライナが対ロ反撃を開始するとの前宣伝もあり、警戒してパレードは縮小された。式典で、プーチン大統領はウクライナへの軍事進攻を正当化し、最前線で戦っている兵士を誇りに思うと述べ、今後も戦いは続けると国民に一層の結束を呼び掛けた。クレムリンへのドローン攻撃については一切触れなかったのが、なぜか腑に落ちない。
このロシアでは、戦地バムフトで戦っている民間軍事組織ワグネルの創設者ブリゴジン氏が、数日前にロシア国防省が武器を送ってくれないから撤退すると喚いてショイグ国防相らをやり玉に挙げた舌の根も乾かぬ内に、武器を送ってくれる約束を果たしてくれたので、このまま戦い続けると語った。ところが、前言を翻し約束された弾薬をまだ受け取っていないとまたもや不平不満を述べている。ウクライナ軍に比べてロシア軍は統率が取れていない印象を受ける。
このような内部で割れているようでは、統率の取れたウクライナ軍の反転攻撃をロシア軍は凌ぐことが出来るだろうか。