5837.2023年5月7日(日) 英王室の今後の在り方と共和制への動き

 GWも今日が最後の1日であるが、朝から雨模様で午後になってかなり強い雨となった。高速道路もかなり混んでいるようだ。交通渋滞は毎度のことでもあり、ある程度やむを得ないが、事故が起きないよう願っている。こんな雨の中でウォーキングも出来なかった。

 昨日ロンドンで行われたチャールス3世の戴冠式について、今朝の新聞に目をやるとそれなりのスペースは割いている。しかし、記事の内容はあまり前向きでなく、好意的でもないようだ。大雑把に言えば、下記のような内容である。

 ①多宗教と多人種を配慮

 ②立憲君主制から共和制への動き 

 ③広がる英王室離れ 

 それは世界、並びにイギリスの社会状況と取り巻く環境がエリザベス女王時代と大分変化しているからだと思う。加えて大きな影響を与えているのは、チャールス国王自身の首を傾げるような過去の私生活面であると思う。世界でも最も権威があり、日本の皇室に次いで長い伝統を誇る英王室の後継者としては、新王妃ともども配偶者がいながら不倫により、相手と別れて一緒になったというスキャンダラスな経歴では、紳士の鏡のような国イギリス社会では、その行動に理解を得ることは難しいと思う。国王は74歳という歴代最年長で国王の座に就いたが、このままいけばそう長くない間に次のウイリアム皇太子にその座を譲る可能性が高い。それらを考えたうえで政治的権限はないが、伝統ある英王室の玉座を継承する決断をした。

 ①多宗教、多人種を意図的に配慮し、これまではあり得なかった多くの宗教代表者を戴冠式に招いたり、人種の壁を外したり、いろいろ試みていた。実際パレードで行進する兵士の後方には、かなり多くの男女黒人兵の姿が見られた。

 ②については、大英帝国時代の植民地制度の負の遺産にどう向き合うかが問われている。王室として、王室の果たした役割を認めて謝罪すべきであるとの声がある一方で、認めることは賠償問題を助長すると反対意見に分かれ、王室は今板挟みになっている。

 ③ チャールス国王は、現在15か国の元首である。その中でも先進国のカナダとオーストラリアでは近年立憲君主制に反対の声が強い。カリブ海や中米諸国の間でも立憲君主制から共和制へ移行するために憲法改正の動きの国もある。実際オーストラリアでは、エリザベス女王の肖像画が使用されていた5オーストラリア・ドルを先住民の文化と歴史を尊重したデザインに変更すると発表したくらいである。

 そこには、英王室が王室専用の多額の資産を有し、贅沢三昧の王室制度を維持していると反発の声がある。翻って日本の皇室は、すべてを国民の税金によって運営されているので、そのような声は聞かれないが、それでも秋篠宮家の各宮様には、それぞれに別宅があてがわれ、それもかなり贅沢なものだと漏れ聞く。イギリス国民が寄せる英王室への思いを、宮内庁も参考に予算内で処理しているという前に謙虚に控えめに対応すべきであると常に国民の目を意識するよう余計なお節介であるが、一言申し述べたい。

2023年5月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com