最大で9連休となる今年のゴールデンウィークが昨日から始まった。早くも各地の観光地では多くの人で賑わっているようだ。実際昨日都内中野への往復の交通でも、かなり車内は混みあっていて、計8回の電車、バスの乗車機会に1度だけ山手線の優先席に座ることが出来た程度で、他はラッシュアワー並みの混みようだった。新型コロナ感染対策の緩和が進み、各地に観光客が戻ってきているようだ。しかし、観光業者にとってはお客が戻ってきたのは有難いが、コロナ禍のために従業員を減らしたところでは、急速にその補充が利かず従業員の人手が足りずに対応に苦慮している。空の便も国内線は、93.5%に戻った。JRも新幹線をはじめとして、座席指定列車の予約は順調のようで前年比1.4倍まで回復した。各地の高速道路もかなり渋滞が予想されている。
JTBがまとめたGW中の宿泊旅行の見通しでは、総旅行者数を2,470万人、総旅行費用額を9,040億円と推計している。この内訳は、国内旅行者が前年比153.1%の2,450万人で、コロナ直前の2019年の数値にほぼ戻ってきた。海外旅行はコロナ予防のための水際対策が昨29日を以て終了した。そのせいもあり近場のハワイと韓国に人気があるようだ。
一方、訪日客がこのところ目立って増えている。本年5月の外国人訪日客は215万人と見られ、19年の277万人にはまだ及ばないが、昨年は僅か14.7万人だったことから考えればインバウンド市場はかなり回復したと言えよう。来る5月8日から政府が感染症の位置付けについて、「5類感染症」に移行することが決まった。今後の観光業に明るい予測が立てられるだろうか。
さて、昨日スーダンからの日本人避難者48人を乗せた政府チャーター機がジブチから羽田へ戻ってきた。現地で治療に当たっていた医師の話によると、首都ハルツームから国連の車両群に交じって紅海沿岸のポート・スーダンまでほとんど寝ないで約30時間もドライブし続けたそうだ。道中生きた心地がしなかったのではないだろうか。
このようにアフリカが緊迫した情勢にある中で、岸田首相が昨日午前エジプト、ガーナ、ケニア、モザンビークなどアフリカ4か国歴訪に出かけ、今日真夜中(日本時間)に最初の訪問国エジプトに到着し、早速シーシ大統領と首脳会談を行った。訪問する4か国はグローバルサウスと呼ばれウクライナ情勢では中間的な立場を取る国々が多い中で、比較的民主主義国であり、連携を図る考えのようである。特に中国がアフリカ諸国へ進出しつつあるのを警戒しつつ、エネルギーや食糧問題などを話し合う予定である。訪問の成果を確実に上げてくれることを期待したいと思う。