5825.2023年4月25日(火) 「日本維新の会」の急伸と秘めた瞬発力

 この度の統一地方選の結果を見て、かなり議席を伸ばした「日本維新の会」の伸展ぶりに、聊か度肝を抜かれた感がある。どうしてこの政党がここまで画期的に議席を伸ばすことが出来たのか、詳しくは分からない。しかし、自民党の上を行くほどの極右政党で、憲法改正、軍備拡張や、カジノ賭博場に住民の反対を押し切ってまでも開設計画を進めたり、1度は住民投票で否決された都構想を復活させようとしたり、大阪府民を無視するかのような傲慢な姿勢にはとても賛同する気にはなれない。それでも投票率が下がり気味の中で、この党だけはかなり得票率を伸ばしている。その最大の理由は、右翼的であろうと防衛費増大に賛成など極めて明快に自党の公約を主張するからであろう。遠慮して口籠ったような言い方はせずに、反対意見を正面から受け止め論破するなど物事を躊躇することなくはっきり言うことが分かり易く、聞く者の胸に伝わるのだろうか。

 「日本維新の会」はこれまでは、大阪を地盤にその勢力を拡大しつつあった。それが、統一地方選前半戦で奈良県知事を当選させ、後半戦では衆議院和歌山県補欠選で勝利するなど、初めて大阪以外から知事、及び衆議院議員を当選させた。そして今回首都圏でもその勢力を大きく拡大させた。東京では市町村議選、区議選で従来22人の議員を73人にまで急増させた。目立ったのは、選挙区内でトップ当選をした議員が多く、議員選があった都内41市区の内、11市区でトップ当選を果たし、江戸川区では、1位と2位を占めた。神奈川県内では改選前の僅か2議席が、25議席にまで伸び、埼玉県に至っては0議席だったものが、5議席獲得となった。

 「日本維新の会」は、当面野党第1党の立憲民主党を標的に、野党第1党を目指し、国会の場においても自民党はもちろん、公明党をも脅かし始めたと言えると思う。

 従来の政権は交代の都度少しずつ党員、議員を増やして行った印象が強いが、この「日本維新の会」の伸展ぶりはドラスチックで、従来の流れを一気に変えて政権獲得を目指すという空気を感じる。前記のように私自身はとても同党のやり方や考え方には否定的であり、昨年同党推薦で参議院議員に初めて当選した知人の青島健太氏に、「これまでの青島健太とは今後とも付き合えるが、日本維新の会の青島健太議員とは付き合えない」と皮肉っぽい手紙を送ったら、彼からはそれで好いと言ってこられた。

 しかし、ここまで勢力を伸ばした「日本維新の会」の成長ぶりには、代表者や幹部らの努力があるのだろうが、そのエネルギーには日本の政治を変えようとするパワーを感じる。これまでは大して評価していなかったが、今後はこの政党の言動から目を離せなくなりそうだ。

 さて、今日午後セルビア在住のヴァイオリニストの豊嶋めぐみさんが足の静脈瘤の治療のため一時帰国したので、ゼミの友人と3人で新宿駅にて待ち合わせ、今月14日にオープンしたばかりの上層階に高級ホテル2つが入る47階建て高層ビル「東急歌舞伎町タワー」を話のタネに見学し、新しいカフェでゆっくり話をしようということで出かけた。天下の東急グループが鳴り物入りでオープン・セレモニーを行ったばかりで、さぞや豪華な建物だと思っていたが、入り口からして派手にチャラチャラしたような雰囲気で、中に入ると賑やかな飲食店街が騒音の中でお客さんを受け入れていた。あまりにも想像とはかけ離れていて5階のレストラン・カフェに入ろうとしたら、開店は来月19日だと丁重に断られてしまった。高級感のある雰囲気を期待していたが、率直に言って少々品のないビルで期待を大きく裏切られてしまった。周囲も歌舞伎町らしく飲み屋街で若者が多く、果たして高級ホテルとしてやっていけるのか疑問に感じた。

2023年4月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com