このところ暖かい日が続いている。今日も午後ウォーキングに出かけたが、やや暑いと感じた。今日の最高気温は石垣島の29.1℃だったが、関東でも山梨県大月市の28.5℃をはじめ、千葉県市原市27.3℃、群馬県高崎市27.2℃、茨城県古河市26.4℃が夏日だった。世田谷区も25℃だった。昨今あまり外出することはないが、今後夏の蒸し暑さを考えるとうんざりさせられそうである。
さて、今や伸張著しい「日本維新の会」の勢いと鼻っ柱の強さは留まるところがないが、我が家の近くでも区議会選に候補者を立てている。今維新の会が注目を集めているのは、先日の統一地方選で地盤の大阪選挙区で大阪府知事、大阪市長を当選させ、更に自民党内の内輪もめの隙を突いて奈良県知事選でも初めて自党の候補者を当選させたその勢いの故である。加えて同時に行われた地方県議会選においても圧倒的な勝利を収めたことである。この「日本維新の会」の勢いにたじろいたのか、自民党は同党に妙に気を遣いだした。その典型が、同党が推進している人工島「夢洲」における統合型リゾート(IR)建設計画を保留していたが、直ちに承認したことである。自民党が「日本維新の会」に忖度した結果であることは間違いない。
そもそもこのIRなるものが、大分きな臭い。国内外からお客を呼べる巨大な観光施設、岸田首相も世界に発信する観光拠点と推奨するが、体の好い大型賭博場、即ちカジノである。計画が噂に上がった段階で地元住民からギャンブル依存症が蔓延るとして賭博場建設に強い反対の声が上がった。主宰者である大阪府と大阪市は、ギャンブル依存症を防ぐためと称して規制を作った。それが、「7日間で3回、28日間で10回まで」しか賭博場に入れないことを説明しているようだが、ギャンブル依存症に嵌った遊び人にとっては、何のハードルでもない。誤魔化しようはいくらでもある。主宰者の皮算用では、年間3千万人の入場者を見込み、その内7割、つまり2千万人強の日本人がギャンブルに熱中するわけだ。しかも、年々歳々増えていく。これでギャンブル依存症が防げると考える方がよほどどうかしている。
会場の夢洲は埋立地で地盤が安定していないため、基礎工事にかなりの投資が必要である。2016年12月に松井一郎前市長は、IRに税金は一切使わないと公言していた。ところが、実際にはカジノ事業者連合が、埋立地特有の対策費の負担を市に要求し、松井市長はこれに応じて790億円をカジノ事業者に支払う事態となった。それでも松井氏は昨年1月に、施設には公費は入りませんと空とぼけている案配である。
この公費は大阪の住民の肩にのしかかってくる。どうにも理解出来ないのは、ここまで住民を裏切る自治体を住民が信頼して選挙で支持することである。大阪府民と市民の気持ちがどうにも理解出来ない。